東京商工リサーチは、主要百貨店70社の2019年度(19年4月期-20年3月期)決算の調査結果を発表した。売上高合計は5兆6186億1700万円と、前期より1824億7500万円減少(前期比3.1%減)。調査開始以来、4期連続の減収となった。また、純利益の合計は、前期の660億9700万円から大幅に減少し、58億4700万円(同91.1%減)だった。

 大手百貨店などのグループと電鉄系を除く「地場独立系」百貨店31社の売上高合計は、8081億8200万円(前期比2.9%減)となり、損益合計は25億3100万円の赤字だった。そのうち、赤字企業は約半数の15社に及んでいる。

 3年連続で売上高トップとなったのは、高島屋(高は正式には、はしごだが)で7222億円。2位は大丸松坂屋百貨店で6561億円、3位はセブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武で6001億円と続いた。ただ、売上高トップ20社のうち、増収はジェイアール東海高島屋と井筒屋の2社のみ。18社は前期売上高を下回る結果となった。

 「地場独立系」百貨店においては、銀座と浅草に店舗がある松屋(816億円)が2期連続で売上高トップだった。以下は2位天満屋(801億円、岡山県)、3位井筒屋(587億円、福岡県)、4位鶴屋百貨店(531億円、熊本県)、5位福屋(493億円、広島県)と西日本勢が続いた。こちらもトップ10社のうち、井筒屋と藤崎(宮城県)を除く8社が減収となった。

 なお、決算は2020年2月期もしくは3月期までが対象のため、新型コロナによる業績の影響は一部にとどまっている。しかし、新型コロナ感染拡大以降、インバウンド需要の消失や休業、営業時間の短縮による来客数の減少、大手アパレルメーカーレナウンの倒産など、業界に追い打ちをかける報道が続いていて、次年度も一段の業績悪化は避けられない見通しだ。

 東京商工リサーチは、「百貨店が置かれた状況は正念場だ。抜本的な見直しや再構築がなければ、市場縮小の中で統廃合や再編、廃業、経営破綻なども避けられない」と厳しい見方を示している。