「Go To Eatキャンペーン」への対応に、ファストフード大手だけでなく、大手牛丼チェーンも苦慮している。「すき家」「吉野家」「松屋」は筆者の取材に対して、「Go To Eatキャンペーン」のプレミアム付き食事券事業に、全店で参加する予定だと回答した。だが、食事券事業は開始時期や参加登録手続きが都道府県別の事務局によって異なっていることから、各社は煩雑な準備に追われている。

●オンライン飲食予約事業には参加せず

 「Go To Eatキャンペーン」は、予約・来店によってポイントを付与するオンライン飲食予約事業と、プレミアム付き食事券事業の2種類がある。「すき家」「吉野家」「松屋」では予約システムを導入していないため、10月1日から始まったオンライン飲食予約事業には参加しないものの、食事券事業には基本的に全店で参加する方向で準備を進めている。

 「すき家」を展開するゼンショーホールディングスは、「全国に展開するチェーンなので、地域によるばらつきをなくそうと思い、全店で参加できるように調整しています」と話している。

 「吉野家」の吉野家ホールディングスも取材に対し「基本的には全店での参加を検討しています」と回答した。一方で、都道府県別に置かれた事務局によって条件や手続きが異なることから「当社は参加が可能なのか、参加手続きをどうすればいいのかを把握するのに苦労しています。申し込み方法や参加資格などを統一していただけると事務手続きが簡略化できるのでありがたいです」と、複雑な手続きに追われていることを明らかにした。

 「松屋」も全店舗で食事券事業に参加を予定している。運営する松屋フーズによると、都道府県によって申請方法が異なり1店舗ずつ登録しなければならない事務局もあるという。まだ現時点で参加手続きが判明していない地域もあり、「一括申請できればいいのですが……」と店舗が多い地域の事務局の対応に注目している。

●間違えてお釣りを支払う可能性も

 また「松屋」では通常は券売機で食券を販売していることもあり、「Go To Eatキャンペーン」の食事券に関しては店員への手渡しで対応する。食事券を使った場合、お釣りは出ないが、食事券のデザインが各都道府県で異なっていることから、スタッフが株主優待券などと間違えてお釣りを支払う可能性もあるという。「食事券が全国で同じデザインだった方が、スタッフに周知はしやすかったですね」と話していて、デザインが分かった地域から周知を徹底しているという。

 各チェーンとも一定の売り上げ増を期待しつつ準備を進めているものの、どれほどの効果があるのかまでは読めないようだ。

(ジャーナリスト 田中圭太郎)