新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、多くの企業が2021年卒の新卒採用選考をWeb面接形式で実施した。今後も多くの企業がWeb面接を導入することが予想されるが、Web面接に対して学生はどのような意識を持っているのか。また、採用担当者はどのようなところに気を付けるべきなのだろうか。リクルートマネジメントソリューションズ(東京都品川区)が行った「大学生の就職活動調査2020」で明らかになった。

 本選考で面接経験のある学生にWeb面接経験を尋ねたところ、約81%が「Web面接を1社以上受けたことがある」と回答した。面接フェーズごとに見ていくと、1次面接で「Web面接経験あり」と回答した学生は80%以上。選考が進むにつれ「経験あり」と回答する学生の比率は減少するものの、60%以上が最終面接においても「Web面接経験あり」と回答している。

 「Web面接と対面面接どちらが好ましいか」聞いたところ、1次面接では「対面面接を支持する学生」よりも「Web面接を支持する学生」の割合のほうが大きくなった。一方、3次面接以降は「Web面接を支持する学生」よりも「対面面接を支持する学生」の割合のほうが大きく、選考が進むに従って対面でのコミュニケーションを好む学生が多くなる傾向が見られた。

 リクルートマネジメントソリューションズは「選考が進むにつれて感覚的に得られる情報も含めて双方の理解を深めようとする意向が感じられる」と分析する。

●WEB面接での対応が「志望度・企業イメージ」に影響を与える

 「Web面接の方が好ましい理由」を尋ねたところ「心理的な負担の少なさ」「時間・交通費の節約」「新型コロナウイルス感染症への懸念」の3点にほぼ集約された。一方で「最終面接の段階では対面面接が良い」という声も上がった。

 「対面面接の方が好ましい理由」としては「コミュニケーションのしやすさ」「会社に対する理解の深まり」が多くなった。特に「選考の初期段階ではWeb面接でも良いが、最終面接の段階では対面面接が良い」という意見が多く見られた。

 「自身の映像に映っていることについて触れられた」や「通信に不具合が発生した」など、Web面接特有の事象が、志望度や企業イメージにどう影響したか尋ねたところ、「面接官の反応が薄く、話の内容や熱意がきちんと伝わっているか不安になった」という事象が最もネガティブな影響を与えたという結果に。

 企業側が、Web面接中の通信不具合への対応や「自分の話がちゃんと伝わっているのか」という学生の不安へ配慮できずに、学生の志望度や企業イメージを下げてしまっていた可能性がある。

 リクルートマネジメントソリューションズは「学生は自分が働くイメージを具体化するための情報を欲する傾向がある」とした上で「就職活動のオンライン化が進む中では、企業は採用活動全体を通して、働くイメージを具体化するための機会や情報提供を意識的に行うことが求められている」とまとめている。

 調査は、全国の大学4年生、修士2年生1407人を対象として、20年7月10日〜13日に実施した。