日経BPと日本経済新聞社はこのほど、2020年版の「共働き子育てしやすい街ランキング」を発表した。全国の自治体の子育て支援制度を調査し、保育施設の充実度や子育て世帯への補助などを評価。総合1位には千葉県松戸市が選ばれた。

 調査は今回で6回目。全国151自治体から得た回答をもとに、「共働きをする際に必須となる施設(インフラ)」「補助(お金・サービス)」などのほか、今回は「新型コロナウイルス流行下における子育て世帯への支援」も調査。計43の評価項目から得点(100点満点)を算出し、ランキングを作成した。

 1位の松戸市は、19年の2位からランクアップして首位になった。同市では19年から20年にかけて全年齢の保育定員を1062人増加。21年、22年にかけても約1000人ずつ増やす計画があるという。また、病児・病後児保育に対応する施設が8カ所あり、体調の悪い子どもを保護者に代わってタクシーで施設に送迎するサービスも実施している。さらに、リモートワーカーを対象に、3〜5歳の子どもの一時預かりが可能なコワーキングスペースも整備するという。保育インフラが充実していることに加え、変化する働き方に柔軟に対応した支援体制を備えている。

 2位には東京都葛飾区と豊島区が同率で入った。19年に1位だった葛飾区は、認可保育所の定員を増やしているほか、認証保育所に通う家庭への補助がある。病児・病後児保育施設も11カ所備える。新型コロナ感染拡大以降は、妊婦に渡す「妊娠子育て応援券」を1万円上乗せしたほか、国の特別定額給付金の対象外となる新生児について、12月末までに生まれた子どもに10万円を給付する取り組みも実施した。

 豊島区は19年の11位から大きく順位を上げた。14年に「消滅可能性都市」に選ばれてしまったことをきっかけに、子育て支援に力を入れている。認可保育所などの定員を増やし、認可外保育所に通う家庭には認可保育所の保育料との差額を補助する取り組みを実施。新型コロナ対策では、ひとり親家庭に5万円を独自に給付している。

 4位は大分市、東京都新宿区、東京都福生市、7位は東京都板橋区と神奈川県大和市、9位は東京都青梅市と北九州市だった。上位の自治体では、充実した保育施設などのインフラに加え、新型コロナによる働き方や生活の変化に柔軟に対応する取り組みを実施しているようだ。

 調査は9〜10月に日経BPコンサルティングが実施。首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、中京圏(愛知・岐阜・三重)、関西圏(大阪・兵庫・京都)の主要市区、全国の政令指定都市、道府県庁所在地の162自治体を対象に実施し、151自治体から回答を得た。