就職情報サイトなどを運営する学情は、同社が実施する「就職人気企業ランキング」の過去10年の結果を比較し、その傾向を発表した。2013年卒〜22年卒の調査でトップ10に入り続けた企業は、22年卒ランキングで1位となった「伊藤忠商事」と、9位だった「JTBグループ」の2社のみとなった。

 今から10年前にあたる13年卒の「人気企業ランキング」では、2位の三菱東京UFJ銀行(現:三菱UFJ銀行)を筆頭に、6位にみずほフィナンシャルグループ、9位に三井住友銀行がランクイン。トップ10にメガバンク3社が入っていて「金融」が人気だったことが分かる。三菱東京UFJ銀行は、17年卒のランキングまで上位10位に入り続けた。現在の社会人4年目にあたる世代が就職活動をしていた時期まで「金融」が高い人気を誇っていた。

 16年卒〜19年卒はANA(全日本空輸)が4年連続で首位を独占。JAL(日本航空)もトップ10に入っていて、現在の社会人2年目から5年目にあたる世代が就職活動をしていた時期は「航空」が高い人気を誇っていたことが分かる。また、JTBグループやオリエンタルランド、エイチ・アイ・エス(H.I.S.)など、「旅行」や「レジャー」も人気を集めていた。

 20年卒〜22年卒では、3年連続で伊藤忠商事が首位を獲得。味の素やアサヒ飲料など「食品」も高い人気を誇っていた。また、任天堂は21年卒で9位、22年卒は6位にランクインし「ゲーム」もこの2年間で人気が高くなった。

 22年卒のランキングは、20年4〜9月期の純利益が他の総合商社を上回った伊藤忠商事が1位を獲得。また「食品」や、スーパーが好調なイオングループなど、コロナ禍で「巣ごもり消費」や「ステイホーム」を支える企業も人気を集める結果となった。

 10年間トップ10に入り続けた企業は伊藤忠商事(22年卒ランキング1位)と、JTBグループ(22年卒ランキング9位)の2社のみとなった。トップ10に入る企業が毎年入れ替わるなか、伊藤忠商事とJTBグループの2社は継続して学生からの人気を集めていることが分かる。22年卒のランキングでは「旅行・航空」は軒並み順位を下げる結果となったが、JTBグループはトップ10入りとなった。理由について学情は「『採用再開』を願う学生の思いが後押ししたと推察される」と分析する。

 22年卒対象の就職人気企業ランキング調査は、6月1日〜12月6日にインターネットで実施。学情が運営する「あさがくナビ」に登録、もしくは同社主催のイベントに来場した22年3月卒業予定の全国大学3年生と大学院1年生を対象に行い、有効回答数は7675人であった。