トヨタ自動車は2月10日、2021年3月期通期の連結営業利益を2兆円とする業績予想を発表した。20年11月に公表した見通しから7000億円の上積みとなる。各国市場で新型車投入などが奏功し、販売の回復基調が強まっている。20年9〜12月はグローバル販売台数が毎月前年を上回った。

 20年4〜12月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前年同期比15.0%減の19兆5252億円、営業利益が26.1%減の1兆5079億円、純利益は14.1%減の1兆4680億円。新型コロナウイルス感染拡大による販売台数の減少が響いた。

 ただ、コロナ禍による販売不振からの回復基調は鮮明だ。日本や北米、アジアなど、各市場の販売は20年春を底に復調。特に10〜12月の3カ月間は多くの市場で前年同期を上回る状況が目立った。

 10〜12月期の各地域の営業利益をみると、日本、北米、欧州、アジア、その他の全ての市場で増益となっている。新型「ヤリス」を中心に販売好調な車種がそろう日本では、販売面の増益要因が1500億円あった。北米でも販売が回復していることに加え、SUVの販売比率が増えるなど、車種構成による増益効果も大きかった。中国も「カムリ」「カローラ」など新型車投入の効果が出ているという。

 そういった販売状況を反映し、通期の業績予想を上方修正。営業収益は前期比11.3%減の26兆5000億円、営業利益は16.6%減の2兆円、純利益は6.7%減の1兆9000億円を見込む。グループ総販売台数の見通しも上方修正し、7.0%減の973万台とした。

 世界的な半導体不足の影響については、現時点で「減産になることはない」としながらも、リスクに備えて状況を注視していくという。

 2月10日、オンラインで決算を発表したCFO(最高財務責任者)の近健太執行役員は「今期の販売状況が見えない中、期初に基準として営業利益5000億円を示した。その達成に向けて、多くの関係者が頑張ってきた結果だ」と語った。