新型コロナウイルス感染拡大などが影響し、希望退職の募集や人員整理を行う企業が相次いでいる。そんな中、各企業は22年卒の新卒採用についてどのように取り組むのだろうか。就職情報サイトなどを運営する学情は3月4日、「2022年卒採用の計画」に関するアンケート結果を発表した。

 22年卒の採用数について尋ねたところ、「前年並」が57.8%で最多となった。「増やす」という回答は11.8%で、新型コロナウイルス感染拡大前の20年1月に調査を実施した21年卒よりも、6.0ポイント減少した。「減らす」は11.2%で「増やす」をわずかに下回った。

 採用数を「増やす」企業が「減らす」企業よりわずかに上回っていることや、「前年並」の回答が約6割を占めていることから、同社は「企業の新卒採用ニーズは底堅いと考えられる」と分析する。

 上場企業では「増やす」の回答が14.2%で、非上場の「増やす」(11.4%)を2.8ポイント上回った。

●減らす理由「業績不振」は18ポイント増加

 採用数を「増やす」と回答した企業にその理由を尋ねた。すると「業務拡大」のためが28.3%で最多となった。21年卒採用と比較すると「中・長期経営計画に基づき」(22.6%)が4.9ポイント増加。「(年齢など)人員構成適正化」(20.5%)も2.6ポイント増加した。

 一方、採用数を「減らす」と回答した理由は「余剰人員の是正・人員構成最適化」が29.9%で最多。次いで「業績不振のため」(21.9%)と続いた。「業績不振のため」は、21年卒採用(3.8%)と比較すると18.1ポイント増加しており、新型コロナウイルス感染拡大に伴う業績不振が、22年卒の採用数に大きく影響していることが分かる。

 学情の営業部門担当執行役員、歌津智義氏は「リーマンショック時は、新卒採用の凍結・縮小が相次いだ。採用を縮小した企業では、景気回復後に20代中後半〜30代前半の人員が不足し、業績の拡大が遅れたり、予算を積み増しして中途採用を行ったりするケースもあった」とした上で「3〜5年後を見据え、新卒採用数は一定に保つ企業が多い傾向」とコメント。「自社に合う優秀な人材を採用するためには、企業は人材獲得競争を余儀なくされるだろう」としている。

 調査は1月5〜31日にインターネットで実施。企業の人事担当者を対象に行い、有効回答数は2394件であった。