スマートニュース(東京都渋谷区)は、自社が手掛けるニュースアプリ「SmartNews」で、「新型コロナワクチンチャンネル」を開設した。4月12日に65歳以上の高齢者へのワクチン接種が開始したことに合わせた。利用者の接種時期を通知する「ワクチンアラーム」や、利用者が住む地域の接種施設、かかりつけ医の予約可否を地図で表示する「ワクチンマップ」などの機能を提供する。

 同社にチャンネル開設の理由を聞くと「このアプリを通じて、いつどこでワクチンを接種できるかなどを知らせ、利用者の適切な情報取得を支えたい」とし、ビジネス上の狙いとしては「ワクチンの情報は刻々と変化していくため、このチャンネルで的確な情報をお届けし、高い利用頻度で使っていただきたい」と話す。

 4月1日から5日に実施した65〜79歳までの男女900人が対象のアンケート調査で、9割以上がいつどこでワクチンを接種できるのか情報が不十分と回答した。ワクチンの接種時期や場所に関する情報が行き届いていないことが分かる。

 また、全国の自治体のコールセンターには、ワクチン接種の予約に関する問い合わせが殺到していて、大きな課題になっている。同社はこのアプリのリリースによって、いつどこでワクチンを接種できるかを知らせ、自治体への問い合わせを減らしたいという。

 アプリでは、利用者が居住地や生年月日などを入力すると、自治体が発表した情報を基に、ワクチン接種時期の目安を表示する。また、市区町村で情報を発表している場合は、接種時期の開始に合わせて通知するようにした。利用者がすぐに受けられるのか、何カ月待つのかを事前に把握できる仕組みを構築している。

 また、自治体や医療機関が公表した情報を基に、その時点での全国のワクチン接種施設・医療機関を地図上に表示する。接種施設の詳細ページでは、住所や予約可否などの情報を掲載。予約が可能になったら通知を受けることもできるようにした。

●予約を始めた施設は0.61%

 日本では、かかりつけ医や主治医がいる高齢者は、60代が61.4%、70代以上が80%と多い一方、現時点では大半の医療機関がワクチン接種の予約を開始していない。スマートニュースの調べによると、4月12日時点で、全国3万3058の接種施設のうち予約開始は201と、全体の0.61%だった。

 また、同サイトにはワクチンの有効性や副反応、接種までの手順や手続きについて解説する記事など、ワクチンの基本情報も掲載する。テレビ、全国紙、通信社、地方紙、海外メディアなどが報じるワクチン関連の最新ニュースや、専門家による解説記事なども配信していく。厚生労働省が発表するデータを基に、全国のワクチン接種回数について、日ごとの新規接種回数や累計接種回数をグラフで表示する。

 現在日本のワクチンの接種状況は、世界的に見ても遅れている。こうした状況を鑑みて、スマートニュースは新しいチャンネルを開設することで読者との接点を増やしていく構え。