日本能率協会(東京都港区)は、ビジネスパーソン1000人を対象とした「テレワークの実施状況」と「職場メンバーとの雑談機会と効果」に関する意識調査の結果を発表した。その結果、「週3日以上テレワークを行っている」と回答した人が15.7%、「雑談する機会が減った」と回答した人が35.6%、「雑談があることは自身にとってプラスだと感じる」と回答した人が8割に。全体的に「雑談の重要性」を感じているビジネスパーソンが多いことが分かった。

 テレワークの実施状況については、全体の31.5%がと実施しているとの結果に。本調査は全国の正規就業者を対象にしているものの、地域や業態によってテレワークを実施していない(できない)ケースもあり、これが現実的な数字のようだ。週に3日以上と高い頻度でテレワークを実施しているのは、全体の15.7%だった。

 「仕事中にどのように雑談しているか」という質問に対しては、「オフィス出勤時に対面で行う」が全体の7割を超えた。テレワークを行っている人の場合は、ZoomやTeamsなどの「オンライン会議システム」(49.8%)や「メール等」(37.1%)、チャットやSlackといった「メール以外の会社のコミュニケーションツール」(31.4%)と、テキストでの雑談シーンも増えているようだ。

  「新型コロナの拡大前(2020年3月以前)と比較して、仕事中に職場メンバーと雑談する機会に変化があったか」という質問には、全体の35.6%が「減った」と回答。テレワークの有無で見ると、テレワークを行っていない人は7割が「変わらない」と回答したのに対し、週1日以上テレワークをしている人では5割超が「減った」と回答した。

 「新型コロナの拡大前と比較して、メンバーと雑談しにくくなったと感じるか」という質問に対しては、テレワークを行っている人は86.0%が「感じる」と回答。これは、テレワークを行っていない人(43.1%)のほぼ2倍の数字だ。

 その理由では、テレワークを行っている人は「テレワークで対面機会が減ったから」(60.0%)がトップ。次いで、「対面でもソーシャルディスタンスが必要だから」(28.6%)、「オンライン会議が増えて時間が限られているため」(22.5%)、「気軽に雑談できる環境(ツールや場所)がないから」(18.1%)と続く。一方、テレワークを行っていない人は、「対面でもソーシャルディスタンスが必要だから」が19.3%でトップとなった。

 雑談の効果をたずねる質問では、過半数以上が「雑談が有益なものだ」と考えていることが分かった。「職場メンバーと雑談することで業務の生産性や創造性を高める」と回答した人が全体の6割超、「雑談が職場の人間関係を深める」と回答した人が全体の7割超となった。

 「雑談はあなた自身にとってプラスだと感じるか」という質問では、全体の約8割が「プラスである」、または「ややプラスである」と回答。テレワークを行っている人は、86.0%が「プラスに感じる」と回答しており、「テレワークを行っていない人」(76.5%)に比べて9.5ポイント高い結果となった。

 コロナ禍による「雑談機会の減少」は、テレワークを導入した企業ではよく聞かれる悩みといえる。それは、業務遂行や組織構築において「雑談」が欠かせないものだと考える人が多いからかもしれない。調査結果からは、テレワークを行っている人ほど、雑談の効果をよりポジティブに捉えている傾向がうかがえた。

 本調査は21年8月13〜23日、全国の20〜69歳の正規就業者1000人に対して、インターネット上で実施された。