全国でキャリアスクールを運営するリンクアカデミー(東京都中央区)は「若手社員のスキルと課題」に関する調査を実施した。経営者、管理職(部長クラス)、人事・総務担当者を対象に「新入社員が入社の時点で身に付けておいてほしいスキル」(複数回答)を尋ねたところ、1位は「ビジネスマナー」(65.6%)だった。

 2位は「PCスキル」(51.5%)、3位は「対人スキル」(49.4%)と続いた。上位3つのスキルに対してあまり重視されていないものの、「セルフコントロール・セルフマネジメント」「ロジカルシンキング」「業務スキル」が2割超えとなった。

 同社はこの結果について「ビジネスマナーはもちろん、業務に欠かせないPCスキルについても過半数を占める結果となった。しかし、入社のタイミングで新入社員が、必ずしも求められるスキルを保有しているわけではない。求められるスキルと持っているスキルのズレや把握不足によって、問題が発生する可能性もある。社員のモチベーションが低下したり、ハラスメントの温床となったり、ひいては組織成果の低下に繋がってしまったりしないよう、企業としての対策が不可欠」と話した。

 また、「スキルが不明瞭なため、新入社員や若手社員にどこまで求めたらいいかの判断が難しいと思いますか?」という質問に対して「とてもそう思う」(14.1%)と「ややそう思う」(46.1%)の回答が6割以上に上った。

 新入社員や若手社員のスキルが見えづらい実情から、どういったレベルで業務を指示すればいいのか(内容・品質・時間など)の判断が難しいケースも多いことが分かる。

 続いて、21年の新入社員に「上司や先輩から自分のスキルを超えた指示や依頼をされることはありますか?」と尋ねた。「とてもよくある」(7.1%)、「それなりにある」(28.2%)、「たまにある」(28.6%)という回答が6割以上に達し、自身のスキル以上のことが求められているケースが発生している様子が見られた。

 また、「自身のアウトプットに対して、上司や先輩から差し戻されたり質問できなかったりすることがありますか?」という質問に対しても7割近くが「よくある」(10.7%)、「それなりにある」(29.0%)、「たまにある」(27.4%)と回答した。

 同社は「自身のスキル以上のことを求められて困惑する中で、アウトプットに対しても、差し戻されたり質問できなかったりと、上司や先輩社員に対して萎縮(いしゅく)してしまう状況が生まれている可能性がある」と分析している。

 調査は、21年9月15〜17日にインターネットで実施。対象者は、従業員数300人以上の企業の経営者(253人)、部長クラスの管理職(250人)、人事・総務担当(256人)、21年度新入社員(252人)の合計1011人。