JTB総合研究所(東京都品川区)は、「新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化および旅行に関する意識調査」を実施。その結果外出・旅行への意識は、緊急事態宣言解除後も大きく変わらないことが分かった。

 今後予定・検討している国内旅行の時期について調査したところ、全体の35.8%の人が「今後1年以内に予定・検討している」と回答し、前回より1.3ポイント増加したことが分かった。男女年代別で意向が高かったのは、男女20代(男性44.9%、女性49.7%)、男性30代(同37.6%)、男性60歳以上(37.2%)だった。

 今回の調査は、緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置が解除された直後だったが、「今後予定・検討している国内旅行の時期」に対して「分からない」(40.9%)と回答している人が2.7ポイント増加している点からみても、旅行意向が大きく上がったとはいい難い。

 しかし今回と前回の調査を比較すると、女性全体で1.3ポイント、女性20代(49.7%)では4.6ポイント増加し、男性20代よりも高い結果となった。また女性40〜50代の意向自体は同年代男性より低いものの、前回よりそれぞれ2.7ポイント、3.0ポイント上昇し、男性より高い伸び率となった。

 これらの結果から、今回の調査では過去の調査で低めだった女性の意向が総じて上昇したことが特徴といえる。

●海外旅行の予定

 海外旅行に関しては、今後1年以内に予定・検討している人は10.3%、1年以上先と考えている人は6.1%だった。1年以内に予定・検討している人の割合は男性のほうが女性より高い傾向にあり、男女年代別でみると男性20代(23.5%)が最も高く、以降女性20代(20.4%)、男性30代(17.4%)と続いた。

 また「以前は海外旅行をしていたが、今後はしないと思う」に着目すると、男女60歳以上(男性11.5%、女性14.1%)が高く、前回調査から男性は0.2ポイント、女性は1.3ポイント増加した。コロナ禍が想定以上に長引き、海外旅行を自由に行うことが制限され、シニア層が海外旅行から卒業する傾向は続いているものと考えられる。

●今後1年間に予定・検討している国内旅行の行き先

 「今後1年間に予定・検討している国内旅行の行き先」を尋ねると、「関東」(25.2%)が最も高く、前回調査から4.3 ポイント増加と伸び率が最も高かった。次いで「中部」(16.4%)、「関西」(14.2%)と続き、関西は前回調査から1.3ポイント減少した。

 居住地域別に予定・検討している国内旅行の行き先をみると、どの居住地域者も前回と変わらず、域内の行き先(居住地域)が最も多かった。ただし関東地方の居住者については「同一域内への旅行を予定・検討」している人が増加したが、他居住地域者については減少していた。

 関東地方居住者は大都市がある「中部」(前回10.6%から13.5%)、「関西」(8.5%から9.0%)への旅行は前回調査から増加したものの、北海道、沖縄などの遠方は前回調査から減少した。

 想定する同行者では「夫婦のみ」(22.1%)が最も多かったが、前回調査からは3.9ポイント減少。「自分ひとりで」(前回15.2%から13.8%)も減少し、代わりに「三世代」(6.8%から8.9%)、「その他の形態の家族旅行」(7.1%から8.4%)、「家族と友人・知人」(8.1%から9.1%)が増加した。以上の結果から、コロナ禍で一緒に旅行できなかった“身近な”誰かと一緒の旅行を望む人が増えていることがうかがえる。

 当調査は10月5〜13日の間、2021年10月〜22年9月に国内旅行を予定・検討している人を対象に実施。予備調査では6383人、本調査では994人の回答を集計した。