「職場でコミュニケーションが取れている」と回答したのは6割――転職サイト「エン転職」を運営するエン・ジャパンが、9〜10月に同サイトのユーザー8948人を対象に実施したアンケート調査で、こうした結果が出た。

 「普段、職場でのコミュニケーションは取れていると思いますか?」との質問に「取れている」と回答したのは64%に達した。そのうち、理由については「コミュニケーションに積極的な風土があるから」が最も多く42%を占めた。次いで「コミュニケーションを取る時間を意図的に持っているから」(39%)、「部署・年次などでの分断がないから」(24%)が続いた。

 年代別では、20〜30代で最多だった回答は「コミュニケーションに積極的な風土があるから」(20代50%、30代44%、40代以上35%)だったが、40代以上では「コミュニケーションを取る時間を意図的に持っているから」(同:33%、39%、45%)が最も多かった。管理職が意識的にコミュニケーションの機会を設けることで、職場の風土が作られていることが見て取れる。

 職場でのコミュニケーションが取れていると回答した人のうち、その効果を感じる点には「働きやすさ」(69%)、「チームワーク」(63%)、「仕事の効率」(57%)が挙がった。「メンター制度や上長との定期面談があり安心して働けた」「仲が良いと意見を出しやすくなり、結果としてチームワークが良くなっている」など、コミュニケーションが働きやすさや仕事の成果につながっていることがうかがえた。

●職場でのコミュニケーションが取れていない

 その一方、職場でのコミュニケーションが取れていないと回答した人のうち、その影響を受ける点には「ストレス」(64%)、「働きやすさ」(61%)、「チームワーク」(56%)が挙がった。「意思疎通ができないため、業務に支障が出ている」「上司に相談がしづらく、コミュニケーションを避けるためミスにつながっている」など、コミュニケーションに支障が起きることで仕事の成果が出せず、ストレスにつながっていることが分かった。

 また、現在職場に心理的安全性があるか質問したところ、全体の45%が「ある」と回答。「職場でのコミュニケーションが取れている」と回答した人のうち74%が「心理的安全性がある」と答えたが、「職場でのコミュニケーションが取れていない」と回答した人では94%が「心理的安全性がない」と感じていた。コミュニケーションの有無が心理的安全性に直結していることが明らかになった。

●他愛のない雑談ができる

 心理的安全性があると回答した人のうち、最も多かった理由は「他愛のない雑談ができるから」(75%)で、「出社してリアルで会う機会があるから」(34%)、「心身の状態を配慮し合えるから」(28%)が続いた。「気負わず話せる雰囲気があるため、困ったことがあった際すぐに相談しやすい」「出社時は仕事中でもタイミングを見て話しかけられる雰囲気がある」など、雑談や質問のしやすい環境作りが心理的安全性につながっている様子が見て取れた。

 コロナ禍でテレワークや在宅勤務が浸透した一方、社員同士でコミュニケーションを取る機会が減ったという声も聞かれるようになった。雑談や質問を気軽にできる環境は社員の感じる心理的安全性にもつながる。いかにしてテレワークと出社のバランスを取りながら、職場でのコミュニケーションを充実させ仕事の成果につなげるか、働き方に関する企業の取り組みが求められている。