カヤック(神奈川県鎌倉市)は、自社が運営する移住・関係人口促進サービス「SMOUT」にて、発信する情報に対し「ファボ(興味ある)」された件数が多い上位30地域を「SMOUT移住アワード2021」として発表した。その結果、市町村部門では「山口県萩市」が、都道府県部門では「長野県」が1位を獲得した。

●市区町村部門ランキング

 まず市区町村部門のランキングを見ると、1位は2020年度に3位、21年上半期に4位だった「山口県萩市」(総ファボ数2627件)がランクイン。ワーケーションというトレンドを踏まえ、歴史・文化、自然、温泉、古民家、空き家、関係人口から移住まで、バランスよく幅広いテーマを網羅したプロジェクトが並び、人気を博した。

 また同市では地域おこし協力隊が「ローカルエディター」として活躍。地域のコンテンツを発掘し、写真・動画・文章で萩の魅力を高頻度で発信している。また、複数の事業所からの仕事を組み合わせてマルチワーカーとして働いてもらう、総務省の「特定地域づくり事業協同組合制度」を活用した募集を山口県でいち早く導入し、注目を集めた。

 続く2位は「長野県伊那市」(総ファボ数2558件)に。同市は「週24時間・副業OK」にした地域おこし協力隊や、「森の価値を再発見・再編集する実践型スクール」などの農業・林業関連のプロフェクトなどを特徴としている。また同市の自然豊かな環境で学校独自の多彩な教育を受けられる「教育移住」も人気を博した。

 3位は「兵庫県豊岡市」(総ファボ数2455件)がランクイン。同市で活動する地域おこし協力隊の人数は50人(着任予定を含む)と、全国的に見ても数が多い。映画や演劇によるまちづくりを推進しており、クリエイターを積極的に募集している。また、「麦わら細工」の職人、伝統工芸「豊岡杞柳細工」といった伝統産業の担い手や、猟師体験、高校生とまちづくりといったユニークなプロジェクトもそろえた。

●都道府県部門ランキング

 都道府県部門の1位は、21年上半期でも1位を獲得していた「長野県」(総ファボ数8636件)だった。長野県は自治体数が77市町村と全国で2番目に多く、それぞれが地域の特色を生かした多様な地域づくりや移住の取り組みを進めている。

 各プロフェクトの中でも“空き家の片付けを一緒にしよう”と呼びかけた塩尻市のプロジェクトや、自宅にいながら地域の空き家を見学できる飯田市、駒ヶ根市の「空き家オンラインツアー」が人気を集めていた。

 続く2位は21年上半期と同じく、「兵庫県」(総ファボ数5478件)がランクイン。市区町村部門ランキングで3位を獲得した「豊岡市」に加え、「養父市」「丹波篠山市」「香美市」といった北部地域が魅力的なプロジェクトを多く出してランキングに貢献していた。

 3位も21年上半期と同じく、「山口県」(総ファボ数5440件)が獲得。市区町村部門ランキング1位の「萩市」に加え、「美祢市」「岩国市」のプロジェクトも人気を博した。また山口県自体のプロジェクトで781のファボを獲得するなど、県主体の情報発信も目立っていた。

 当ランキングは21年4月1日〜22年3月31日に、SMOUTに登録しているユーザー3万4238人を対象に実施。参加地域数は日本国内の520地域(国内外の登録地域数768のうち、期間内にプロジェクトを公開した地域)で、プロジェクト数は5656件、総ファボ数は8万3263件(全て22年3月31日時点)。