本田技研工業(ホンダ)は5月13日、2021年度通期決算を発表し、当期利益が7070億円(前年比496億円増)の黒字となった。売上高は14兆5526億円(同1兆3821億円増)、本業のもうけを示す「営業利益」は8712億円だった。このうち、純利益は17年度の1兆593億円、営業利益はリーマンショック前の07年度に記録した9500億円に次ぐ、過去2番目の水準とみられる。

 21年度は半導体の供給不足やコロナ禍、 原材料価格の高騰などで、コストが大きく上昇したものの、全社的なコストダウンなどで乗り切った形。同社は「全方位での収益改善努力により、対前年度/対前回見通しともに増収増益を確保した」との受け止めを示す。

●新興国で「二輪」好調、「四輪」と明暗

 事業別に見ると、「四輪」事業が苦戦している。日本・米国・中国の主要3市場全てで、前年度の販売台数を下回った。いずれも半導体不足が主要因。22年度もその影響は継続するとみており、日本向けに投入予定の新型「ステップワゴン」や、新型EV(電気自動車)など、新車種の販売で売り上げ拡大を目指す。

 一方で、新興国を中心に「二輪」事業は好調だ。タイ(対前年度比105.3%増)、インドネシア(同144.2%増)、ブラジル(同143.7%増)と、それぞれ前年度を上回った。ただ、インド市場は対前年比89.7%にとどまっており、同社は「需要の回復には時間がかかる見通し」として警戒感を強めている。

 来期決算では、過去最高の売上高16兆2500億円(18年度に記録した15兆8886億円が最高)を目指す。営業利益は8100億円、当期利益は7100億円にそれぞれ目標を設定した。同社は「営業利益率7%を達成できるよう、全社を挙げて収益力向上に引き続き取り組む」としている。