汚職・腐敗防止活動を展開する国際NGO団体の独トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が、世界汚職度ランキングを発表した。その結果、デンマーク、フィンランド、ニュージーランドの3カ国がタイスコアで清潔度1位となった。日本は全180カ国中、同18位だった。

 TIは「与えられた権限を濫用して私的利益を得ること」を「腐敗」と定義し、専門家や実業家らに調査。各国の公務員や政治家の腐敗度が最も酷い場合をゼロ、最もクリーンな場合を100とし、各国の汚職の状況を「腐敗認識指数」(CPI)という独自指数を用いてランキング化した。スコアが高いほど、汚職が進んでいないということになり、CPIを見ることで、各国の公的部門の腐敗度が分かるようにしている。

 1位の3カ国は100点満点中88点だった。ノルウェー、スウェーデン、シンガポールの3カ国が85点で4位タイ。4位以下の上位10カ国はスイス(84点)、オランダ(82点)、ルクセンブルク(81点)、ドイツ(80点)の順だった。

 一方、ワースト5は上から南スーダン(180位・11点)、ソマリア・シリア(ともに178位・13点)、ベネズエラ(177位・14点)、アフガニスタン・北朝鮮・イエメン(いずれも174位・16点)、赤道ギニア・リビア(ともに172位・17点)だった。

●日本は全体18位、アジアで3位

 地域別に見ると、シンガポールに次ぐアジア地域2位は香港(全体12位・76点)、日本は香港に次ぐアジア3位(73点)。日本の近隣諸国は台湾(全体25位・68点)、韓国(全体32位・62点)、中国(全体66位・45点)、ロシア(全体136位・29点)、北朝鮮(全体174位・16点)だった。

 主要な先進国や発展途上国の状況はどうか。先進国を指すことが多い「先進7カ国首脳会議」(G7)の加盟国では、ドイツ、英国(11位・78点)、カナダ(13位・74点)、日本、フランス(22位・71点)、米国(27位・67点)、イタリア(42位・56点)の順だった。TIによると、米国が25位以下になったのは、調査開始以来初めてだという。

 2000年以降著しい経済発展を遂げた新興5カ国「BRICS」は中国、南アフリカ(70位・44点)、インド(85位・40点)、ブラジル(96位・38点)、ロシアの順で、「ポストBRICS」とされる「VISTA」では、南アフリカ、ベトナム(87位・39点)、インドネシア・トルコ・アルゼンチン(いずれも96位・38点)という順だった。

 欧州の共通通貨「ユーロ」圏内で、財政状況が厳しいとされる南欧中心の「PIIGS」では、アイルランド(13位・74点)、ポルトガル(32位・62点)、スペイン(34位・61位)、イタリア、ギリシャ(58位・49点)という状況だった。

 調査対象国の平均点は43点。TIは「腐敗があれば悪の循環が始まり、人権侵害が生じる。人権と自由が損なわれ、民主主義が後退すると、権威が既得権を握り、腐敗がひどくなる。各国政府は誰もが権力の濫用から逃れることができるように全力で腐敗と闘うべきだ」としている。

 詳細なランキングは、TIの公式Webサイトで公開中。国際的なビジネスを手掛ける企業は、取引相手の国・地域の汚職度も考慮した上で、ビジネスを行う必要がありそうだ。