「日経WOMAN」を発行する日経BP(東京都港区)と日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」は、2022年版「女性が活躍する会社BEST100」を発表した。2022年の「女性が活躍する会社」ランキング1位は、前回5位から躍進した「資生堂」(78.0点)だった。同調査は今回で20回目。

 同調査は、「働きがい」と「働きやすさ」という2つの観点から、企業における女性社員活用の実態を、「管理職登用度」 「女性活躍推進度」「ワークライフバランス度」「人材多様性度(ダイバーシティ推進度から名称変更)」の4つの指標で測定し採点した。

 2位は「りそなホールディングス」(76.5点)、3位は「アフラック生命保険」(75.2点)、4位は「大和証券グループ」(74.8点)、5位は「損害保険ジャパン」(74.6点)だった。

●上位3社の取り組みは?

 1位の「資生堂」は、21年にリモートワークとオフィスワークを柔軟に組み合わせた働き方「資生堂ハイブリッドワークスタイル」を導入した。同時に女性社員対象の階層別研修を刷新し、22年1月時点の女性管理職比率は37.3%(前年は33.1%)まで向上。21年1月には史上2人目の女性の代表取締役が誕生した。部門別ランキングでは、「管理職登用度」でも1位となった。

 2位の「りそなホールディングス」は、前回3位から1つ順位を上げた。階層別研修を充実させるなど候補者を丁寧に育成したことで、21年3月時点の女性ライン管理職比率は32.0%と10年連続で上昇(前年度30.4%)した。19年から支店の会議室をサテライトオフィスとして開放し、20年にテレワークの対象を全従業員に拡大するなど、働く場所の柔軟化も進めている。部門別では「管理職登用度」で2位となった。

 3位の「アフラック生命保険」も、前回4位から1つ順位を上げた。社員と上司がキャリア形成に向け1対1の面談を定期的に実施し、将来を見据えたキャリアプランを策定、対話を重ねることで成長を促す取組みを行っている。21年12月時点の女性管理職比率は20.5%(19年14.9%)と高く、男性社員の育休取得率は3年連続で100%を達成している。

●4つの「部門別ランキング」も発表

 今回の調査では、4つの「部門別ランキング」も発表した。「管理職登用度」部門ランキング1位は、総合ランキングでもトップだった「資生堂」だった。17年から部門長候補者や管理職候補者などを選抜し、女性リーダー育成塾を開講、21年は次期役員候補者向けの選抜研修も新設している。参加者のうち、これまで累計59人が昇格した。20年から女性役員と女性社員とのメンタリングプログラムを実施するなど、女性管理職育成が進んでいる。

●「女性活躍推進度」部門1位は、「日立製作所」と「第一生命HD」

 「女性活躍推進度」部門1位は、「日立製作所」と「第一生命ホールディングス」が並んだ。「日立製作所」は、事業部門や部門ごとに多様性などの推進上の課題を特定し、各部門で目標設定した上で施策を実行。「役員層の女性比率を20年度までに10%にする」という目標を21年4月に達成している。

 「第一生命ホールディングス」は、継続的な管理職輩出を目指し、候補者の育成に取り組んでいる。21年から女性管理職候補者研修の対象者を24人から48人に拡大し、過去6年間で受講者の3割である153人が管理職になった。

●「ワークライフバランス度」部門1位は生命保険大手2社

 「ワークライフバランス度」部門1位は、「住友生命保険」と「明治安田生命保険」だった。「住友生命保険」は、21年4月に人事制度を改正し、フレックスタイム制度の対象職種をほぼすべての従業員に拡大するなど時間・場所を問わない働き方を推進している。男性の育休取得率向上を狙い「パパ育児」がテーマのセミナーも開催し、過去3年の男性社員育休取得率は94%と向上している。

 「明治安田生命保険」は、育児や介護で働く場所を限定される社員やキャリアアップを目指す社員向けに、21年から「地方にいながら東京本社の仕事ができるリモートワーク制度」を導入、北海道から鹿児島まで42人の社員が活用している。また20年、21年と男性の育休取得率100%を達成した。

●「人材多様性度」部門1位は、「第一生命HD」

 「人材多様性度」部門1位は、「第一生命ホールディングス」が選ばれた。新卒で入社した社員の3年後の在籍率は91%、女性正社員の平均勤続年数も19年6カ月と長いく、女性正社員の58%が既婚者、62%がワーキングマザー、さらに女性管理職の46%に子どもがいるという仕事と育児を両立する女性が数多く活躍できている。

 今回の調査は、22年1〜2月中旬に上場企業など国内有力企業4400社を対象に、日経BPコンサルティングが実施し、535社から回答を得た。