国立がん研究センターは、成人年齢とタバコについての調査結果を発表した。喫煙について、20歳制限が維持されていることの認知は68.6%にとどまり、普及啓発に課題があることがうかがえた。また「20歳になったときに、タバコを吸ってみたいと思った」と答えた喫煙者は61.3%、非喫煙者は20.5%と、喫煙に対する意識が大きく異なることが浮き彫りに。

 「20歳になったとき、タバコを吸ってみたいと思った」と回答した人は、20歳以上で27.3%。喫煙状況別でみると、喫煙者では61.3%、非喫煙者では20.5%と大きな差が見られた。このことから、20歳になったときにタバコを吸ってみたいと思ったかどうかが、その後の喫煙状況に影響を与える可能性があることが分かった。

 20歳になったときに、タバコを吸ってみたいと思ったきっかけを聞いたところ、「家族がタバコを吸っていて、タバコが身近にあったから」が最も多く52.0%。次いで「友人や知人にすすめられたから」(37.3%)、「タバコを吸っている人を見て、真似をしたいと思ったから」(26.4%)と続いた。

●タバコの煙は「不快」

 タバコの煙について、どのように感じている人が多いのだろうか。「不快に思う」(55.6%)と「どちらかといえば不快に思う」(26.1%)とあわせると、8割以上の人がタバコの煙を不快に感じていることがうかがえた。

 喫煙状況別にみると、喫煙者でも周りの人のタバコの煙を「不快に思う」が16.2%、「どちらかといえば不快に思う」が32.2%と、あわせて約5割(48.4%)の人が不快に感じていた。非喫煙者は「不快に思う」が63.3%、「どちらかといえば不快に思う」が24.9%と、あわせて約9割(88.2%)に。

 調査結果を受けて、国立がん研究センターは「若年層の喫煙開始を防ぎ、喫煙率を下げるためには、子どもの周りでタバコを吸わない、タバコを見せないことが重要と考える。さらに、公共空間での喫煙禁止や規制の推進は、タバコを吸う行為を見せないことにもつながり、若年層がタバコを吸ってみたいと思うきっかけの減少にもつながると予想される」とコメントした。

 インターネットを使った調査で、2040人(20歳以上の喫煙者1000人、非喫煙者1000人、18〜19歳40人)が回答した。調査時期は20年4月。