海外旅行代理店業を手掛ける令和トラベル(東京都渋谷区)の調査研究機関、令和トラベル研究所は「アフターコロナにおける海外旅行の回復予測」を発表した。渡航条件(観光ビザ、ワクチン接種、入国時PCRの要否など)、燃油高、物価上昇率、円安影響、訪問者数回復、マスク規制の6つの指標で評価した結果、行きやすい国のトップは「タイ」だった。

●1〜3位の状況

 1位のタイは、大都会でありながら寺院巡りなども楽しめるバンコク、遺跡の街アユタヤ、美しいビーチリゾート地であるプーケットなどが人気の渡航先。

 入国に際する事前申請や医療保険の加入は7月1日から廃止しており、有効なワクチン接種証明書があれば入国時のPCR検査は不要。マスクの着用義務も撤廃されている。日本と比べて物価が低く円安影響も限定的で、現地滞在費用に割安感がある。

 2位のマレーシアは都会の観光を楽しめるクアラルンプールや、ペナン島、ランカウイ諸島などの島々が人気。

 タイと同様、有効なワクチン接種証明書があれば入国時のPCR検査は不要だが、屋内や公共交通機関におけるマスク着用は必要。やや円安の影響を受けているが、もともとの物価水準が低いため現地滞在費を抑えられる点が魅力だ。

 3位のシンガポールは、シンガポール本島やレジャー施設が豊富なセントーサ島滞在が人気。

 渡航には最低2回のワクチン接種が必要だが、ワクチン接種証明書があれば入国時PCR検査は不要。円安影響はやや大きく、もともと日本と物価水準が変わらないため、費用感でみると上位2カ国には劣る。4月に観光入国が認められるようになり、2019年比での訪問者数の回復水準は東南アジアの中では比較的高くなっている。

●ハワイと韓国の状況

 4位のハワイは早くから入国規制の緩和を進めており、現在は2回以上のワクチン接種が必要だか、入国時のPCR検査は不要でマスク規制もない。

 コロナ前のハワイは米国本土と海外からの訪問者数が7対3だったが、現在、本土からの渡航者はコロナ前の1.2倍程度にまで増加しており(海外からの訪問者数の回復は5割弱)、全体としてはコロナ前以上の訪問者数となっている。

 同率4位の韓国はソウル、釜山、チェジュ島などが人気。観光入国でも事前のビザ取得が必要で、ワクチン接種の有無を問わず入国時PCRも必要なため渡航のハードルはやや高め。一方で日本からの距離の近さから燃油高影響は最も小さく、円安影響も小さいため、費用面ではコロナ前と近い水準で渡航・滞在することが可能となっている。

 日本人渡航者数上位20の国・エリアのうち、観光入国がまだ認められていない中国と台湾、ウクライナ情勢の影響を受けている欧州諸国を除く12の国・エリアが評価対象。調査時期は22年7月(コロナ禍前のデータは19年度のデータを使用)。