積水ハウスは、企業で働く男性の育休や家事の実態を探る「男性育休白書 2022」を発表した。全国の小学生以下の子どもを持つ20〜50代の男女を対象に調査したところ、「男性の家事・育児力」が最も高い県は「高知県」だった。

● 「男性の家事・育児力」が高い県 1位は「高知県」

 調査では、「男性の家事・育児力」の指標として(1)配偶者評価(2)育休取得日数(3)家事・育児時間(4)家事・育児参加による幸福感の4つの指標を設け、ポイント算出によりランキングを作成した。

 その結果、1位は「高知県」(223 点)、2位は「沖縄県」(208 点)、3位は「鳥取県」(189点)、4位は「大分県」(183点)、5位は「熊本県」(181点)だった。

●男性の育休取得率は

 男性の育休取得について聞いたところ、育休を取得した男性は全体の17.2%。前年(12.2%)より5ポイント増加した。年代別では、20代が24.9%と最も高く、4人に1人が育休を取得していることが分かった。

●コロナ禍で男性の家事・育児時間はどう変わった?

 1日の家事・育児にかける時間を「勤務日」と「休日」でそれぞれ尋ねた。勤務日は男性が1.55時間、女性が4.73時間と、前年(1.46時間、女性5.06時間)の結果より男性は5.4分長く、女性は19.8分短くなっていた。休日は、男性が3.43時間、女性が7.42時間と、前年(男性3.70時間、女性8.01時間)より男性は16.2分、女性は35.4分ほど短かかった。家事・育児の時間的な負担は女性が大きいものの、前年と比べ男女差は減少している傾向となった。

 女性の家事・育児時間が減少した理由として、リモートワークをする夫が家事・育児をしていることが一つの要因として考えられた。そこで、男性の家事・育児とリモートワークとの関係を調査した。

 コロナ前と比べ家事時間の変化を聞くと、リモートワークをしない男性は57.6%が「変わらない」と答えたが、リモートワークをする男性では65.3%が「増えた」と答えていることが分かった。育児時間についても同様で、リモートワー クをしない男性は58.1%が「変わらない」のに対し、リモートワークをする男性は61.5%が「増えた」と回答。

 リモートワークをする時間が「増えた」男性の家事・育児時間を調べると、勤務日は1.84 時間、休日は4.09時間と、男性の平均(勤務日1.55時間、休日3.43 時間)より長いことが分かった。夫のリモートワーク時間が「増えた」女性の家事・育児時間は、勤務日4.15時間、休日6.90時間と、女性の平均(勤務日4.73時間、休日7.42時間)より短くなっていた。夫のリモートワークが、妻の家事・育児時間の時短化に貢献していることがうかがえる結果となった。

●男性の育児休業制度の認知は

 男性の育休に関する国の制度について聞くと、「利用した」と答えた割合は7.1%、「利用していないが期間や制度利用の要件などは知っている」が24.7%、「名前を聞いたことがある程度」が47.8%となり、認知率は79.5%と前年(77.6%)より2ポイント程度高くなった。

 また、勤務先の制度については、「利用した」が9.4%、「利用していないが期間や制度利用の要件などは知っている」が22.2%、「名前を聞いたことがある程度」が26.1%と、認知率は57.7%とこちらも前年(51.8%)より高かった。

●育休取得は不安?

 育休取得を検討した男性に、検討時に不安を感じたか尋ねたところ、61.1%が「不安を感じた」と回答。

 どんな不安かについては、「いつまで休むのかしつこく聞かれ、休みづらさを感じた」(岐阜県34歳)、「男なのに育児休暇をとるのかと言われ悲しかった」 (岩手県38歳)などの体験談が寄せられた。

 また、男性部下から育休取得を打診されたとき、上司の43.9%が「不安を感じた」と答えていて、女性上司(33.6%)より男性上司(45.2%)の方が不安度が高いことが分かった。男性の同僚や上司が育休を取得した際に不安を感じた人は29.6%で、こちらも女性(19.3%)より男性(32.7%)の方が不安度が高かった。男性の育休取得は、自分が取るときだ けでなく、職場の男性が取るときにも不安が生じるようだ。

 21年6月に、育児・介護休業法が改正。さらに22年10月、「産後パパ育休(出生時育児休業)」「育児休業の分割取得」が施行される。制度の変化により、男性の育休に対する意識はどう変化するか、注目が集まる。

 調査は、全国の小学生以下の子どもがいる20〜50代の男女を対象に、インターネットで行った。期間は22年6月7〜14日、有効回答数は9400人。