企業向けのコンサルティング事業や研修事業を手掛けるアルマ・クリエイション(東京都渋谷区)は9月20日、米ペンシルバニア大ウォートン校のオンライン講座を日本企業向けに初めて開講すると発表した。女性リーダー育成に特化したカリキュラムとなっており、2023年1月に同時通訳付きで開講する。

 ウォートン・スクールとも呼ばれる同校は、世界初のMBA(経営学修士)スクールとして1881年に設立され、これまでに10万4000人以上の卒業生を輩出した。米テスラモーターズとスペースXのイーロン・マスクCEO、グーグルのサンダー・ピチャイCEOなどの現役の企業経営者や、ドナルド・トランプ前大統領や娘のイヴァンカ・トランプ氏、ペプシコやアップルのCEOを歴任したジョン・スカリー氏などの出身校としても知られる。KADOKAWAの夏野剛社長、マネーフォワードの辻庸介社長らも卒業生の1人だ。

 ビジネススクールとしての評価も高く、英経済紙「Financial Times」(フィナンシャル・タイムズ、FT)の「ビジネススクールランキング2022」では1位を獲得した。

●日本の女性管理職比率は9.4% 帝国データバンク調査

 日本企業は女性管理職が少ないとされている。帝国データバンクが8月に発表した「女性登用に対する企業の意識調査」によると、日本企業の女性管理職比率は9.4%。同じく、東京商工リサーチが8月に発表した調査では、上場企業3795社の女性役員の割合は9.0%だった。

 日本経済団体連合会(経団連)は2030年までに加盟企業の女性役員比率を30%にまで引き上げる目標を掲げているが、目標の3割程度の比率にとどまっているのが実情だ。

 こうした低い女性管理職比率を背景に、同校の東京事務所を運営するアルマ・クリエイションは講座を開講する。オンライン講座にすることで、海外留学にかかるコスト削減や、出産など女性のライフプランとキャリアの両立を目指す。講座ではナンシー・ロスバード副学長などさまざまな受賞歴を持つ同校の教授陣に加え、日本企業で活躍する女性エグゼクティブ4人がメンターを務める。受講生同士をつなぎ、学びを実行に変える相互支援も推進する。

 同校の卒業生で同社の神田昌典代表は「女性管理職比率の2030年の目標達成に向けて、米国アイビーリーグで、男性優位と言われるMBAスクールで、初の女性学長を輩出し、エグゼクティブ教育でもトップクラスであるウォートンの女性リーダー向けプログラムを日本企業に提供でき大変光栄。日本企業に本プログラムが役立つことを願っている」とコメントしている。