ネット炎上や情報漏えいなどのデジタル上で発生したクライシス(危機や重大なトラブル)を研究する、シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所が、2022年8月1〜31日に発生したネット炎上について、件数とその内訳の分析結果を発表した。その結果、問題行動の内容として最も多かったのは、「特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為」だった。

 8月の炎上事案発生件数は108件で、炎上事案の原因となった問題行動の主体別の内訳は、「著名人」が38件(35.2 %)、「法人など」が36件(33.3%)、「一般人」が34件(31.5%)だった。7月と比較すると、8月は「一般人」の炎上事案発生率が増加していることが分かった(22.3%→31.5%)。

 次に、炎上の原因となった問題行動について、92件(85.2%)が「不適切と判断される可能性のある発言・行為」に該当し、「法律に抵触する可能性のある行為」は、16件(14.8%)と少数であることが分かった。問題行動の内容として最も多かったのは、「特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為」(42.6%)で、次いで「非常識な発言・行為、デリカシーのない内容・発言・行為」(30.6%)が多かった。また炎上内容の詳細では「非常識な行動(モラルのなさ)」(17件)、「問題発言」(16件)が目立った。

●「法人など」に該当する炎上で最も多かったのは「IT・メディア」業界

 「法人など」に該当する炎上36件のうち、炎上事案が最も多かったのは「IT・メディア」業界で、11件(30.6%)だった。次いで「小売・卸」業界が6件(16.7%)という結果となった。

 問題行動の主体が「法人など」に該当する36件のうち、21件は日系企業であることが分かった。そのうち「上場企業」は3社(14.3%)、「非上場企業」は18社(85.7%)だった。

 従業員数で見ると「1000人以上」の大企業は15件で、日系企業における炎上の71.4%を占めた。前年同月比で見ると、1000人以上の従業員数の企業の割合が33.5ポイント増加していることが分かった(37.9%→71.4%)。

 調査は、Twitter、Facebook、Yahoo!ニュースなど、SNS媒体と炎上拡大の要因となりやすい媒体への投稿を対象に、同社のソーシャルリスニングツールを使用して行った。分析対象投稿数は2874件。