「仕事に全力で取り組んでいる」Z世代は半数を下回り、他の世代よりも低い──。ビジネス特化型SNSを提供するLinkedIn(東京都千代田区)の調査で、こうした結果が出た。
仕事に全力で取り組んでいるかという質問に対して、「あてはまる」と回答した人は全世代の53%となり、半数を超えた。一方で、Z世代(18〜24歳)では44%、ミレニアム世代(25〜34歳)では40%と、若い世代は低い結果となった。
「仕事に全力で取り組んでいる」割合が特に低かったミレニアム世代に、全力で取り組まない理由について聞いたところ、最多の回答は「仕事以外にも優先すべきことがある」(46%)だった。次点は「今の賃金では割に合わない」「頑張って働いても評価されないと感じる」「仕事に対してやる気が起こらない」の3項目で、いずれも43%だった。
また「積極的に社会に貢献できる仕事でないため」は31%で、全世代の19%に比べて突出する結果となった。給料やモチベーションの他、仕事以外の時間や評価体系、社会貢献度を重視する若い世代の価値観がうかがえる。
●2023年中の転職「考えている」がミレニアム世代で4割
2023年に転職することを考えているかという質問に対しては、全世代の27%が「考えている」と答えた。一方、世代別ではZ世代は33%、ミレニアム世代は40%に上る結果となった。若年層ほど働き方に不満を持っており、特にミレニアム世代において、転職を考えている人の割合が突出している現状が浮き彫りとなった。
23年内の転職を「考えている」と回答したミレニアム世代に、今の仕事を辞めたい主な理由を尋ねた結果、「もっとお金を稼ぎたい」が37%、「ワークライフバランスを改善したい」が29%、「今の仕事では成長の機会がないと感じる」が21%と上位に挙がった。
転職やキャリアアップに際して抱えている課題については、ミレニアム世代では「専門分野」が43%と最も多く、全世代の35%も引き離す結果となった。ミレニアム世代においては、転職やキャリアアップへの意欲が高く、専門性を高めるニーズも大きいことがうかがえた。
今回の調査は2022年12月7〜12日、国内の18歳以上の就労1026人を対象にインターネットで実施した。