ローソンは9月14日、ショコラスイーツの新商品を計5品発売すると発表した。18日から全国のローソン店舗で順次販売を開始する。
2009年に発売した「プレミアムロールケーキ」がヒットして以降、同社はクリームにこだわった商品を展開してきた。ローソンの強みであるクリームに、男女問わず幅広い年代に支持されるチョコレートを掛け合わせることで、新しい定番商品に育てる狙いがある。
ローソンの商品担当者は「より定番で、お客さまに認知されやすい商品をイメージして開発しました。想像しやすい味だが、『新しい何かがありそうだ』と思ってもらえることを意識しています」と説明する。
例えば「プレミアムロールケーキ(濃厚ショコラ)」(246円)は、こだわりのチョコクリームをビターな味わいのショコラスポンジケーキで包んでおり、天面にはカールチョコをトッピングしている。看板商品であるプレミアムロールケーキと基本的な構造は同じなので、利用客は手に取りやすい。
「コクふわツインシュー(濃厚ショコラ)」(235円)は、スイーツ系商品の中で特に人気のあるシュークリームをベースにしている。担当者は「普段シュークリームをよく購入する人に訴求できる」と説明する。
9月26日には「特濃ショコラサンド」(194円)、「くちどけショコラクレープ」(214円)、「とろけるショコラ」(286円)を発売する。とろけるショコラは、濃厚でクリームのようになめらかな触感に仕上げたショコラプリンに、ショコラソースをかけて銀箔シュガーをトッピングしている。現在のスイーツにおけるトレンドを意識して、通常のプリンとは違う“とろーり”とした独特の食感に仕上げたという。
●チョコに注目した背景
なぜ、数あるフレーバーの中でチョコレートを選んだのか。担当者は2つのデータを挙げる。
洋菓子の製造・販売を手掛けるモンテール(埼玉県八潮市)の調査によると、スイーツの好きなフレーバー1位は「バニラ」(61.2%)で、2位「チョコ」(58.3%)、3位「ミルク」(50.0%)と続く。
また、総務省「家計調査」によると1世帯当たりのチョコレート菓子の年間消費額は19年には約1700円だったが、22年は約2300円に増えている。
ローソンはこれまで、ゴディバが監修した高付加価値のチョコレート系スイーツをスポットで販売してきた。今回、こだわってきたクリームとチョコレートを掛け合わせることで、新しいスイーツの柱に育てることを狙う。新商品群は消費者に支持されるか。