UQコミュニケーションズが5月25日、MVNOサービス「UQ mobile」の新料金プラン「スマホプランR」を発表。5月27日からプラン変更を受け付け、6月1日から提供する。

 スマホプランRでは、月額2980円(税別、以下同)で10GBの高速データ通信を利用できる。10GBの超過後、または高速通信をオフにした際に、300kbpsではなく1Mbpsの速度で利用できるのも特徴だ。

 「スマホデータ増量キャンペーン」を適用すれば、13カ月間は12GBに増量される他、「UQ家族割」を適用すれば、月額料金は2480円に割り引かれる。他のプランと同じく、月額500円で60分の無料通話分が付くパック、月額700円で1回あたり10分の国内通話がかけ放題、月額1700円で国内通話がかけ放題のサービスをオプションで利用できる。

 スマホプランRの提供開始に伴い、月額2980円で9GBのデータ通信を利用できる「スマホプランM」、月額3980円で14GBのデータ通信を利用できる「スマホプランL」の新規受付は5月31日に終了する。

 なお、UQ mobileでは3日間で6GB以上の通信をすると、通信速度を制限する場合があるが、スマホプランRにもこの制限は適用される。

●楽天モバイルに真っ向勝負

 UQは、なぜこのタイミングで料金プランを刷新したのか。UQコミュニケーションズ 企画部門 事業企画部長の岩崎達行氏によると、スマホプランRは、ブラウザやSNS、動画付きSNS、SD画質の動画ストリーミングなどを利用する人をターゲットにしているという。親会社のKDDIをはじめとした大手3キャリアは、高画質の動画ストリーミングも存分に楽しめる大容量プランを提供しているが、ここよりは料金を安くしてすみ分けを図る。

 むしろ対抗先として意識したのは「楽天モバイル」だという。楽天モバイルも「Rakuten UN-LIMIT」で自社エリアは使い放題のプランを提供しているが、UQ mobileをはじめとするMVNOとも競合する部分があると岩崎氏はみる。「UQとしては、楽天が自前エリアでアンリミット(使い放題)をやっている部分に正面から対抗するよりも、(KDDIの)ローミングエリアでそこまでヘビーに使えない部分に対してぶつかっていく」と説明する。楽天モバイルのMVNOユーザーの受け入れ先としても狙っているようだ。

 Rakuten UN-LIMITに対するスマホプランRの強みは「全国どこでも安心して10GBをお約束すること」だと岩崎氏は言う。楽天モバイルは自社エリアは使い放題とはいえ、まだカバーしていない地域が多い。UQ mobileが利用するKDDIエリアは全国をカバーしており、月間10GBとはいえ、楽天モバイルのKDDIローミングで使える容量は月間5GBなので、KDDIのローミングに頼らざるを得ないユーザーに対しては競争力があるという考えだ。

 また、スマホプランRの1Mbpsは、容量超過後だけでなく、高速通信をオフにした際にも適用されるので、必要に応じて高速通信と1Mbpsの通信を使い分ければ、10GBを効果的に活用できる。

 複数回線を契約すると、子回線の月額基本料金から毎月500円を割り引くUQ家族割も、「対楽天でいうと、われわれにしかないサービス」と岩崎氏は加える。

 ……という話を聞くと、スマホプランRのRは「Rakuten」のRかと思われがちだが、Rは「Regular」のRを意味しており、UQ mobileのスタンダードなプランとして訴求していく。

 なお、2020年10月1日からUQ mobileの事業はKDDIに統合されるが、今回の新料金プランは、統合とは別軸で検討していたという。「料金の検討と統合については部隊が異なり、明確に切り分けられている。それぞれのプレイヤー(KDDIとUQ)がどこを担っていくのかは、従前もやってきた。その延長線上にあることは事実」(岩崎氏)