「Pixel 4」がよりシンプルになり買い求めやすくなったのが「Pixel 4a」。価格が4万2900円(税込み)というのはPixel 4の半額。価格的にはiPhoneの廉価版である「iPhone SE(第2世代)」とほぼ同等(ストレージ容量とかは違うけど)。

 というわけで、Pixel 4aとiPhone SE(第2世代)を比べつつ、Pixel 4aのカメラ機能はどうよ、って話をしてみたい。

●さりげなくシングルカメラになったPixel 4a

 最初にPixel 4と4aだけど、違いはPixel 4に搭載されていた望遠カメラがなくなり、デュアルカメラがシングルカメラに戻ったという点のみ、と思っていい。

 残ったカメラのスペックは同じだ。レンズはF1.7で焦点距離は35mm判換算で27mm相当。実焦点距離も画素数も同じってことはセンサーサイズも同じってことで、写りも同じ。

 要するに、シンプルにシングルカメラになったわけである。

 その分、望遠時の画質に差は出るけど、それ以外は同じと思ってよさそうだ。

●Pixel 4aとiPhone SE(第2世代)は?

 Pixel 4aとiPhone SE(第2世代)はどっちも1200万画素のシングルカメラを搭載する。画角はPixel 4aの方がほんのちょっと広いけど、iPhone SE(第2世代)は28mm相当なので、ほぼ同じだ。

 ちょいと写りを比較しつつチェック。ガスタンクと青空下の緑もの。

 センサー性能はPixel 4aの方がちょっと上。iPhone SE(第2世代)はちょっとシャープネスを強めにかけてくっきり感を出している。

 青空の色はPixel 4aの方がリアルで、iPhone SE(第2世代)の方は青をより青く見せてて、快晴感がある。

 今回いろいろ撮り比べてみたけど、どっちがよい悪いではなくて微妙な画作りの違いが面白いわ。GoogleかAppleか、というよりは同じものを撮ってもちょっとした違いってあるのだなと思ってもらえると楽しいかも。どっちが好きかは好みの問題。

 お次は逆光で。

 逆光時は自動的にHDRが働くのだけど、シーンによってかかり具合が違う。どっちもしっかりHDRが仕事をしているが、ホワイトバランスの違いが面白い。

 ここ、橋の下は人工照明で奥に見える屋外とは光の色が違う。iPhone SE(第2世代)は外の色に合わせたせいか、人工照明の色に緑がかぶっている。

 HDRのかかり具合はどちらも同じくらい。

 続いて料理。両者のオートホワイトバランスの違いが出ている感じ。iPhone SE(第2世代)は室内だとちょっと環境光の赤みを残す。Pixel 4aは白いものを白く撮ろうとする傾向がある。

 そして人! どちらも強い美肌機能はかけないのだけど、iPhone SE(第2世代)の方が強い陰影が出ないようにしていて顔も少し明るい。

 インカメラは画角も画素数も違うので一概には言えないけど、Pixel 4aはインカメラ時に設定できる「顔写真加工」をオフにしたままで撮ってしまいました、申し訳ない。

 そうそう、Pixel 4aはカメラが水平になったり微妙に傾いたりしているとき、水準器が自動的に現れることがある。これはうれしい。

●ポートレート機能と夜景はPixel 4aが圧勝

 さて、最後は今やベーシックなスマホカメラにも欠かせなくなった背景ぼかしとナイトモードである。

 背景ぼかしのポートレート機能となると、Pixel 4aの賢さが際立つ。ポートレートモード時はPixel 4aは2xの望遠(つまりデジタルズームがかかる)になる。iPhone SE(第2世代)はそのまま。

 でもそれじゃあ比較しづらいので、別の場所でiPhone SE(第2世代)の方は撮影時に一歩近づくことで写り方をある程度そろえてみた。

 こっちはホワイトバランスが両者で違っていて興味深い。Pixel 4aの方がきっちり合わせにきていて、iPhone SE(第2世代)は夕刻っぽさを残している。どっちが好き?

 拡大して見ると、Pixel 4aはちょっとデジタルズーム感が出ちゃっているのは残念ではある。両者の大きな違いは、iPhone SE(第2世代)は相変わらず「人物と認識しないと背景をぼかしてくれない」のに対し、Pixel 4aはどんな被写体でもOKなこと。これは大変ありがたいのである。

 最後は夜。

 これはもうPixelの定評ある夜景モードに対して、iPhone 11などで採用されているナイトモードがないiPhone SE(第2世代)では比べる前から想像つくところだ。

 夜景モードは細かく設定を変えながら複数枚撮影して合成することで、夜景ならではの大きな明暗差や、通常の撮影では対応しづらいめちゃ暗い場所のほんのわずかな光を画像にしてくれる。

 だから、めっちゃ暗い場所で撮ると夜景モードの有無の差が出やすい。夜、歩いていていきなり出くわすとびっくりするレベルの真っ暗な中にそびえる給水塔も、Pixel 4aの夜景モードにかかればはっきり見えちゃうのだ。

 普通のカメラの感覚ではiPhone SE(第2世代)が普通なのだけど、イマドキのスマホカメラはとっくに普通ではなくなっているのだ。

 カメラユニットってコストがかかる。だからミドルクラスのスマホカメラはハイエンドクラスに対してカメラにかけるコストを抑える必要がある。そのとき、カメラの数を維持したままそれぞれの性能を下げるか、メインカメラの性能は維持したままそれ以外のカメラを省いてコストを下げるかが迫られるわけで、GoogleやAppleは後者を選んだって点は注目したい。

 おかげでどっちもミドルクラスとしては高画質で上位機種に負けないカメラ性能……なんだけど、iPhone SE(第2世代)はナイトモードを搭載してほしかったなあ、そこでけっこう差がついちゃうなぁと思った次第である。