スマートフォン料金の見直しで今一番ホットな話題と言えば、ドコモの「ahamo」など通信容量20GB前後で税込み月額3000円前後の新低価格プランだ。サービスの提供開始から4カ月近く経過したが、実際にはこれから乗り換えを考える人も多いだろう。

 そこでこの記事では、ahamoを実際に契約する際に必要な手順や、実際の使い勝手、契約後も迷う細かなサービス内容について紹介する。料金は全て税込み。

●通信容量20GBと1通話5分無料で2970円、キャリアメールは非対応

 最初に、ahamoの特徴をおさらいしておこう。「ahamoはドコモが提供する通信容量20GBを月額2970円と安価だが、サービス内容が他のプランと異なる新プラン」だ。通信容量だけでなく通話が1回につき5分無料の準通話定額、海外でのデータ通信も短期間渡航なら追加料金なしで使えてお得だ。

 一方で注意点も多い。申し込みやサポートはオンラインのみ、キャリアメール(○○○○@docomo.ne.jp)は使えない。スマホの利用が通話と、SNSやLINEが中心の世代に向けて、必要なサービスだけをドコモ品質でお得に提供するプランとなっている。

ahamoの利点と注意点

・○月額2970円と安価

・○通信容量20GB(超過後は1Mbps、チャージは1GB/550円)

・○通話1回につき5分無料の準定額通話(超過分は30秒/22円)

・○ドコモと同じエリアで、4G/5Gデータ通信に対応

・○家族のドコモ回線のファミリー割引の回線数にカウントされる

・○海外渡航15日以内は、データ通信を追加料金なしで使える

・△オンライン手続きのみ、店頭サポートはない

・△キャリアメール(○○○○@docomo.ne.jp)を使えない

・△留守番電話に非対応

 ahamoの契約やサポートは、ahamo専用サイトやアプリでのみ受け付ける。個別の応対は電話でなくチャットだ。このため、スマホかPCの操作やオンライン契約に慣れている必要がある。

 ahamoがおすすめの人は、まずは「家族でドコモを契約しているが、LINEなどの利用がメインでキャリアメールを使わない」という若い世代だ。家族内に今後も「ギガホ」や「ギガライト」など従来のキャリアメールやサポートを受けられるプランを継続したい人がいても、それら家族のプランの割引額を減らさずに、ahamoを中心とした通信容量20GBで安価なプランを契約できる。

 1人の契約でahamoやpovo、LINEMOやY!mobile、UQ mobile、MVNO各社で迷っているなら、ahamoはデータ通信の安さに加えて、通話エリアや品質もよく通話料金も安い。ドコモのエリアを利用でき、かつ特別な操作なしに安価な通話料や通話定額オプションを契約できるのは大きい。

 また、この価格帯のプランとしては海外の短期渡航時(15日以内)のデータ通信サービスが圧倒的にお得だ。追加料金なしに国内と同じ通信容量のまま利用できる。今後、短期の海外出張や旅行に行きそうな人にahamoはかなりおすすめのプランといえる。

 では、ahamoの申し込み方法について紹介していこう。

●キャリアメールの代替手段や対応機種を確認しよう

 ahamoの新規契約やドコモからの移行は、ahamoの専用サイトから申し込む。ドコモからの移行、新規契約のどちらの場合でも以下のものが必要となる。

ahamoの契約で、ドコモからの移行、新規契約共に必要なもの

・キャリアメール以外のメールアドレス

・ahamo対応のスマホ(ahamoでも購入可能)

・dアカウント(登録サイト)

 契約前に利用していたキャリアメール「○○○○@docomo.ne.jp」はahamo契約直後から使えなくなる。このため、Googleの「Gmail」でいいので別途メールアドレスを用意しよう。

 これまでキャリアメールを長く使ってきた人は、LINEアカウントやネット通販、決済サービス、月額会員サービスの登録に、キャリアメールを使っていないか念入りに確認しよう。事前に登録内容を他のメールアドレスへ変更しないと、今後の継続利用やパスワード変更に問題が起きかねない。

 ahamoの契約後に利用するスマホは、ahamoのサイトの「製品→端末一覧」から確認しよう。近年のiPhoneやドコモのAndroidスマホ、SIMフリースマホはおおむね動作する。auやソフトバンクなど他社のSIMロックがかかったiPhoneやAndroidスマホを流用する場合は、各社の案内に沿ってSIMロックを解除しよう。

 iPhoneの場合はiPhone 6以降が対応している。auやソフトバンクで購入したモデルもSIMロックを解除すれば利用可能だ。(7月26日12時30分追記)なお、SIMロックを解除できるのはiPhone 6s以降のモデルとなる。

 新しいスマホを楽に購入したい場合は、ahamoの申し込みと同時に「iPhone 11」や「Xperia 1 II」「Galaxy S20」といったハイエンドスマホをお得な価格で注文できる。高性能なスマホをお得に購入したい場合におすすめの購入方法だ。

 dアカウントは、dアカウントのサイトでIDとパスワードを確認して手元に控えておこう。また、連絡先メールアドレスもキャリアメール以外のものを登録しておく必要がある。

 d払いやdポイント、dTV、dアニメストア、ドコモ・バイクシェアなど、ドコモ関連サービスを使っている人は手持ちのdアカウントがあるはずだ。dアカウントを持っていない場合は新規作成しよう。

●ドコモユーザーがahamoへ移行する場合

 続いて、ドコモユーザーがahamoへ移行する場合に必要な作業を紹介しよう。事前に現在契約中のプランやオプションの確認と、spモードの月額課金コンテンツの確認、キャリアメールやドコモクラウドのデータ保存が必要だ。

 ahamoへ移行する場合の契約内容の注意点は多岐にわたるので、ドコモのWebサイトでも案内している。ただ、変更手続きによってはオンラインではできないものもある。複雑な場合は、一度家族全体のプランの見直しを含め、電話やドコモショップを利用するのも手だ。

 代表的な例としては、毎月の利用料金を郵送ではなくオンラインで確認する「eビリング」の申し込みや、以前のシェアパックの代表回線の場合だ。別の家族回線に移すか、家族全体のプランを見直すといった手続きが必要になる。

 ahamoの契約手続きを始める前、ahamo移行のためにドコモのプランや契約の見直しや変更するまでは、ドコモショップで手続きを受けられるので存分に活用しよう。ドコモショップでないと解決できない申し込み内容もある。

 spモードの月額課金サービスは、ahamoへ移行時に解約される。契約中のサービスがないか「dメニュー→マイメニュー」から確認し、今後も必要なサービスは課金方法をspモード以外に変更して継続可能な状態にしておこう。

 キャリアメール「○○○○@docomo.ne.jpの」や「ドコモクラウド」で連絡先などを同期している場合、契約をahamoに移行した時点でデータを同期できなくなる。必要なメールやデータはバックアップを取ろう。一部のデータはドコモの「ドコモデータコピー」アプリを使い、本体やmicroSDへまとめて保存できる。

 現在の契約状況がahamo移行に問題なければ、ahamoのサイトで特に引っ掛かることもなくプランを移行できるだろう。手続きが完了すると、現在手持ちのスマホで利用する場合は、契約プランが即時ahamoに切り替わる。iPhoneやドコモのAndroidスマホでうまく接続できない場合は、本体を再起動するか接続設定でVoLTEが有効かを確認しよう。

 ahamoへ移行するのと同時にahamoが販売するスマホを購入した場合は、スマホの到着後に回線を切り替えた後に利用開始となる。

 なお、ahamoへの移行月の料金は2回目までに限り、元のプランとahamoを比べて高い方が請求される。現在の契約内容にもよるが、通信容量が多いプランからの移行は月末の方がお得だ。

 続いて、新規やMNPでahamoを契約する場合を解説する。

●ahamoを新規契約(MNPを含む)する場合

 新規契約の場合は、前述のメールアドレスと対応スマホ、dアカウントに加えて、クレジットカードや本人確認書類が必要となる。MNP(携帯電話番号ポータビリティ)での乗り換えの場合は、MNP番号の発行も必要だ。

ahamoの新規契約(MNPを含む)に必要なもの

・キャリアメール以外のメールアドレス

・ahamo対応のスマホ(ahamo契約時の購入も可能)

・dアカウント

・クレジットカード

・本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)

・MNPでの契約の場合はMNP番号

 申し込みはahamoのサイトから行う。すでにahamoに対応したスマホを持っているなら「SIMのみを購入」を選ぼう。

 本人確認書類が申し込み住所と同じ記載の運転免許証やマイナンバーカードの場合は、一般的なカメラ付きスマホから申し込むとeKYCによるオンラインでの本人確認を利用できるので、手続きがよりスムーズになる。

 それ以外の本人確認書類で申し込む場合、申し込み住所へSIMカードなどが届く際に本人立ち合いでの本人確認が必要となる。

 申し込み後は、最短3日でSIMカードや購入したスマホが自宅に届く。新しく使うスマホにスマホのデータを移行した後、ahamoのサイトかアプリで回線を開通しよう。その後、ahamo対応のスマホへSIMカードを挿入すれば手続きは完了だ。

 SIMロックフリーや他キャリアのAndroidスマホでAPN設定が必要な場合は、ドコモのWebサイトでも公開しているspモードのAPNを入力しよう。スマホによっては、接続設定でVoLTEを有効にする必要もある。

●通信エリアや速度、設定方法は通常のドコモのプランと変わりなし

 最後に、実際の使い心地について見ていこう。

 エリアはドコモと同じで、データ通信は5Gと4Gに対応。ドコモ自身、ahamoのネットワーク品質は通常のドコモのプランと同じだと明言している。スピードテストを実施しても、通常のドコモのプラン「5Gギガホ プレミア」と速度面で特に変化は見られなかった。

 ただ、通信容量20GBは高速通信で動画を楽しむには容量がやや少ない。ビデオ会議や動画再生は1時間で約1GBという意識で使うといいだろう。動画配信アプリなどの再生品質の設定を下げるのも有効だ。

 5G対応iPhoneの場合は、「設定→モバイル通信→モバイル通信プランの“回線名”→データモード」を標準に変更するといい。

●留守番電話に非対応は「伝言メモ」搭載Androidスマホでカバー

 ahamoは「留守番電話サービス」に対応していない。iPhoneの留守番電話機能「ビジュアルボイスメール」も使えなくなる。

 だが「不在着信通知」には対応しているので、通話中や電源オフ、圏外時にかかってきた電話はSMSで電話番号と着信時間を確認できる。ドコモのAndroidスマートフォンの場合は、着信履歴にも不在着信 通知の内容が表示され使いやすい。

 留守番電話の代替案としては、ドコモのAndroidスマートフォンなどに搭載されている「伝言メモ」が使える。スマホの電源が入っており圏内の待ち受け状態で、着信に出られないときにスマホ本体へ伝言メッセージを残してもらえる。

 伝言メモは、ドコモのAndroidスマートフォンのほとんどや、ahamoのサイトで購入できるXperia 1 IIやGalaxy S20などで利用できる。SIMロックフリーのシャープ製「AQUOS」シリーズの他、SIMロック解除した他キャリアのスマホでも使えるものがある。

 逆に、iPhoneや海外メーカー製Androidの多くは伝言メモに対応していない。ソニーが販売するSIMロックフリー版Xperiaシリーズも今のところ非対応だ。伝言メモへの対応を確実に調べるなら、ネットで説明書のPDFデータを閲覧するといいだろう。

●キャリア決済は対応、iTunesやGoogle Playのアプリも買える

 ahamoのキャリア決済は、「d払い」「ドコモ払い」に加えて「spモードコンテンツ決済サービス」の一部だったiPhoneのアプリ購入などに使える「コンテンツ決済サービス(iTunes)」と、Androidのアプリ購入などに使える「コンテンツ決済サービス(Google Play)」を利用できる。近年のアプリ購入や電子決済で困ることはないだろう。

 ただ、ドコモからの移行方法で触れた通り、ドコモが古くから提供しているspモードコンテンツ決済サービスの月額課金には対応していない。移行時には別の支払方法に変更する必要がある。

ahamoで使えるキャリア決済

・○d払い(店舗など)

・○d払い(ネット)

・○ドコモ払い

・○コンテンツ決済サービス(Google Play)

・○コンテンツ決済サービス(iTunes)

・×spモード コンテンツ決済サービス(dメニュー掲載コンテンツ)

・×メロディコール音源利用料(サービス自体に非対応)

●5Gギガホ プレミアへの移行や、ahamoの解約には手間がかかる

 ahamoからドコモの通常のプランに移行したい場合、ドコモショップ店頭での移行手続きが必要になる。「来月は通信量が増えそうだから」といって、スマホからオンラインでの切り替えはできない。オンラインでの切り替えや、ahamoの上位プランの提供を願いたいところだ。

 解約はahamoのサイトにログインし、「その他の手続き→解約」から申し込める。ただしログイン方法に制限があり、ahamoのネットワークで接続して「電話番号とネットワーク暗証番号」でのログインを利用した場合だと解約できない。Wi-Fiに接続した状態で再ログインし、「dアカウントでのIDとパスワード」でログインした上で解約しよう。