auとソフトバンクのサブブランド「UQ mobile」と「Y!mobile」で新料金プランが提供されているが、どちらもプラン発表後に割引サービスなどが追加され、当初と少し内容が変わってきた。そこで、現状のスペックで改めて2ブランドの料金を比較してみた。

●データ容量は同じだが、UQ mobileの方が月額料金は安い

 Y!mobileは「シンプルS/M/L」、UQ mobileは「くりこしプランS/M/L」というプランを2月から提供している。どちらもその名の通りS、M、Lの3タイプに分かれており、3GBの小容量から25GBの大容量までカバーする。

 プラン発表当初、Y!mobileのシンプルMとLのデータ容量はそれぞれ10GB、20GBだったが、遅れて発表したUQ mobileに合わせる形で増量。依然としてUQ mobileの方が月額利用料は安いが、データ容量は横並びになった。

 小容量3GBの「S」プランを比較してみると、シンプルSの月額2178円に対し、くりこしプランSは550円安い月額1628円。月額1600円前後で3GBという料金は、2020年までのMVNOと同レベルだ。後述するが、シンプルS、くりこしSとも、家族割引や電気とのセット割引を適用することで月額990円と1000円を切る価格になり、さらに値下げした現在のMVNOのプランと比較しても遜色ない料金になっている。

 中容量10GBの「M」プランも、月額3278円のY!mobile シンプルMより、UQ mobile くりこしMの方が550円安くなっている。

 大容量25GBの「L」プランは、月額4158円のY!mobile シンプルLより、UQ mobile くりこしLの方が330円安い。

 月額利用料金は以上のような違いがあるが、割引条件を除くと、基本的な内容はほとんど変わらない。月間のデータ容量を超えた後の通信速度は、Sが300kbps、MとLが1Mbpsと同じ。余ったデータ容量の繰り越しも、Y!mobileが8月からデータ繰り越しの対応を発表して同列になった。また、UQ mobileのくりこしプランは、現在は4G LTE向けの料金プランだが、今夏に5Gに対応した「くりこしプラン 5G」を始めると予告している。現在のくりこしプランと同じ料金、データ容量だ。

●通話オプションの多いUQ mobile

 通話定額オプションは、ともに月額770円の10分かけ放題、月額1870円のかけ放題を用意。さらにUQ mobileは月額550円で60分の通話ができるオプションも用意している。あまり電話はしないが、1度電話をかけたら10分以上という使い方の人にはマッチするプランではないだろうか。

●違いは「家族割引」か「電気料金とのセット割」か

 シンプルS/M/LとくりこしプランS/M/Lの大きな違いは、家族割引の有無。UQ mobileは、2回線目以降が月額500円割引となる「UQ家族割」の新規受付を1月末で終了しており、くりこしプランは家族割引がない。一方、Y!mobileは2回線目以降が1188円割引になる「家族割引サービス」を適用できる。なお、これは「SoftBank光」「SoftBank Air」の利用で、家族全員が月額1188円割引になる「おうち割 光セット(A)」との併用はできない。

 家族割引、固定回線とのセット割引がないUQ mobileは、その代わり「UQでんき」または「auでんき」を契約していると家族全員が割引になる「でんきセット割」がある。固定回線とのセット割を導入しているプランは多いが、電気料金とのセット割が効くプランは珍しい。UQでんき、auでんきに魅力を感じて、そちらに変更できるなら、さらに料金を抑えられる。

 Y!mobileのプランに家族割引、UQ mobileのプランにでんわセット割を適用すると、シンプルSは990円/月、Mは2090円/月、Lは2970円/月となり、全くの同額となる。さらに「おうち割 でんきセット(A)」を適用すると、1回線ごとに2年間は月額110円、3年目以降は月額55円が割り引かれる。

【訂正:2021年7月27日13時00分 Y!mobileの「おうち割 でんきセット(A)」について追記しました。】

●互いに改訂してますます悩む状況に

 新プラン発表時はUQ mobileが優勢な印象だったが、Y!mobileがデータ容量を増量し、固定回線のセット割と家族割引を増額したことでキャッチアップ。一方のUQ mobileはでんきセット割が、家族割引がないという弱点を補う形となった。

 どちらがお得とますますはっきり言いにくくなってしまったが、それでも1人で契約するならUQ mobileの方がお得だ。一方、Y!mobileは「Yahoo!プレミアム」(月額508円)の特典が月額無料で利用できる。Yahoo!の各種サービスを利用しやすく、PayPayの利用で追加ボーナスが付くことも多い。Yahoo!のサービスを多く利用している人は、Y!mobileの方がお得になるかもしれない。

 今や携帯電話のプラン料金だけでなく、生活インフラや決済サービスの利用まで考慮する必要があり、同じグループ会社のサービスでまとめる方がお得になってきている。契約解除料や契約事務手数料は無料化されてMNPしやすくなっているが、各種サービスを利用している場合、そう簡単には移行できず悩ましいところだ。