ソニーはノイズキャンセル(NC)機能付きのワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM5」を5月27日に発売する。市場想定価格は5万円(税込み、以下同)。カラーはブラックとプラチナシルバーの2色を用意する。

 WH-1000XM5はソニーのNC機能付きヘッドフォンのフラグシップ機の新モデルだ。2020年9月4日発売の「WH-1000XM4」(ソニーストア価格は4万4000円)ではフィードフォワードマイクとフィードバックマイクを片耳に2個ずつ(計4個)搭載していたが、WH-1000XM5では倍の計8個になり、集音精度が向上したという。

 その集音精度には「NCプロセッサQN1」「統合プロセッサV1」も関わっており、この2つを組み合わせることで、 8個のマイク信号を巧みに制御でき、これまでにないレベルでのNC性能を実現したという。

 髪形・眼鏡の有無・装着ズレなどの個人差を自動で検出し、 ユーザーに合わせてNC特性を常に最適化する技術も加わった。同時に気圧センサーにより飛行機に搭乗中などの気圧の変化に対してもNCを最適化する。

 WH-1000XM5専用設計の30mmドライバーユニットは、外側の柔らかいエッジ部分が低音域の再現性を高めたことに加え、ドーム部分にカーボンファイバーコンポジット材料を採用したことで、高音域の感度が向上し、自然で伸びのある高音域を再生できるという。

 さらに、ソニーが「Walkman」で培ってきた高音質技術をヘッドフォンに最適化し、S/N感の向上による微細な音の再現や、広がり、定位感の向上を実現した。

 具体的には「金入り」高音質はんだを採用したことで、微細音の再現力が増し、広がりや定位感の向上を実現した他、銅メッキを施した大型高音質抵抗の採用により、磁気ひずみを排除し、伸びやかで透明感のある艶やかな音質を実現した。いずれも「NW-WM1ZM2/NW-WM1AM2」と同じ技術となる。

 通話音質もアピールポイントの1つだ。「LinkBuds」と同様に5億を超えるサンプルを機械学習で解析して作られたAI(人工知能)により、装着者の声とそれ以外の環境ノイズを分離し、装着者の声をクリアに抽出するアルゴリズムを搭載している。

 それに加え、左右4つのセンサー(マイク)を用いたビームフォーミング技術で自分の声が相手に届きやすく、 新たに設計された内部マイクの周辺機構により、風が強い中でもクリアな音楽と通話を楽しめるという。

 使い勝手の面では、タップだけでSpotifyの楽曲を再生したり、プレイリストを切り替えたりできる「クイックアクセス」機能や、声を発すると自動で再生中の音楽を停止、消音する「スピーク・トゥ・チャット」機能、ユーザーの行動や場所に連動してNCと外音取り込みが自動で切り替わる「アダプティブ・サウンド・コントロール」機能などを搭載している。

 NCと外音取り込みの切り替え、各種機能の設定を行うための「Sony | Headphones Connect」アプリには、新機能として「セーフリスニング」が搭載される。これは、WHOが推奨する7日間の積算音圧(音圧×時間)の基準値とユーザーの利用状況の比較割合を表示し、耳に悪影響を及ぼす恐れがある場合(ユーザーの利用状況がWHOの推奨値の80%と100%に達した際)に、ユーザーに対して通知してくれる機能だ。

 「Fast Pair 3.0」「Swift Pair」にも対応し、簡単に素早くペアリングできるが、WH-1000XM4で使えたNFCの実装は見送られた。

 音声操作はAmazon AlexaとGoogleアシスタントに対応するが、GoogleアシスタントはiOS非対応となっている。

 その他、ハイレゾ対応のBluetoothコーデックである「LDAC」、立体音楽技術を用いた体験「360 Reality Audio」などにも対応する。

 見た目はWH-1000XM4から大幅に変わり、WH-1000XM5では折りたためなくなった。その代わりにスリムな形状かつ軽量のヘッドバンドを採用し、装着性を高めた。 ヘッドバンドとイヤーパッドには通常の合成皮革よりも柔らかく、締め付け感の少ないソフトフィットレザーを使い、遮音性と装着性のバランスを両立させた。

 連続駆動時間については、NCが有効の場合で30時間、同無効の場合で40時間となる。3分の充電で最大1時間再生できる。Bluetoothは5.2までをサポートする。対応コーデックはAAC/SBC/LDAC。重量は約250gとなっている。