ウェアラブルなアウトドアカメラの決定版が出たかも、という気がしたのである。

 ウェアラブルカメラのポイントは、いつでもどこでも誰でもどんな風にでもさっと撮れること。自由自在であることが大事で、その上で「できれば4K撮りたいな」「画質も音も期待したいな」「ムチャしてもブレなくて水平も取ってくれるといいな」「長時間回したいときもあるよな」「いろいろなところに付けて撮りたいな」とわがままを言い出せばキリがないのだが、そういうわがままを受け入れてくれるのが「DJI Action 2」なのである。

 しかも、その合体メカっぷりがたまらない。本体のカメラユニットは超ミニマムで、それにいろいろなアクセサリーがマグネットでカシーンカシーンとくっつくのである。超電磁合体(なんだそれ)ウェアラブルカメラなのだ。

 で、磁力でカシッと一瞬でくっつくのだけど、そのとき爪もがっしりはまるので厳しい撮り方をしても決して外れないのがいい。もうその脱着メカだけでも楽しいのだ。

 今回、アマゾンジャパンからDJI Action 2を提供いただいたので、いろいろ使ってみることにした。Amazon.co.jpでの価格(税込み)は6万3800円だが、現在はセール中で4万4660円となっている。

●DJI Action2とそれを生かすアクセサリーたち

 DJI Action2には2種類のセットがあるのだが、今回使ったのは、DJI Action2のDual-Screen コンボ。カメラユニットに加え、フロントタッチ画面モジュールと活用するための最低限のアクセサリーが付いてくる。

 DJI Action 2のコアとなるカメラユニットは一辺4センチ弱の正方形、奥行きは22.3センチ。正面にカメラ、背面に1.76型の正方形ディスプレイ、上部にボタンが1つ。

 ただそれだけの超ミニマムだ。

 上部のボタンは電源兼シャッター。これを押して電源を入れ、シャッターを押して撮影。長押しして電源オフという単純な構成だ。

 背面の正方形のディスプレイはタッチパネル対応で四方向からのフリックなどで設定を変えたり再生したりできる。

 カメラユニットだけでも撮影は可能で、内蔵ストレージは22.4GBの空きがある。ただ、本当にミニマムな構成なのでUSB端子も付いていない。単体では充電もできない。

 そのために、下部に装着する電源モジュールが付属する。Dual-Screenコンボは自撮り用のディスプレイ付の電源モジュール(フロントタッチ画面モジュールという)。Powerコンボはディスプレイがないシンプルな電源モジュールだ。

 電源モジュールは追加のバッテリーを内蔵する他、microSDスロットとUSB Type-C端子を持っている。

 電源モジュールの使い方は簡単。カメラユニットをちゃっとくっつけるだけ。自動的にマグネットでくっついて、両側面の爪ががしっとハマって取れなくなるのだ。

 USB充電を行うと、電源モジュールとカメラユニットの両方に充電される。

 カメラユニットだけで撮影していてバッテリーがなくなったときは、電源モジュールをがちゃっと付けてやればカメラユニットへの充電が始まるので、カメラユニット単体で使っていてバッテリーがヤバくなったら電源モジュールを装着すればいいのだ。

 カメラユニットはミニマムゆえ小さくて軽くて防水なので自在に遊べるけど、バッテリーの持ちはよくない。そんなときは、電源モジュールをカチャッと付けてそっちの電力をもらって充電できるし、多少大きくなっても構わなければ2階建てで使えばいいのである。

 その辺は自在だ。2階建てにすればバッテリーの持ちもよくなるし、microSDへの記録もできるのでより長い動画を撮れる。

 カメラユニットと予備バッテリー&インタフェースモジュールのペアをどう使うかが大事、ってことだ。

 では付属のアクセサリーを使っていろいろと撮ってみよう。

●磁力でペンダントに付けてウェアラブルしよう

 DJI Action2のセットを見ると「さあこれだけ用意したぞ、それをどう使って何を撮るかは君次第だ」といわれているような感じになる。そのくらい、いろいろなところに装着していろいろな撮り方ができる。

 最初に挑戦したのは体に装着してウェアラブル。ウェアラブルカメラの使い方として有用なネックレスタイプだ。

 まず首からネックレスを提げて長さを調節する。

 決まったらネックレスを服の中に入れ、アタッチメントを磁石で服の上からぺたっと付ける。これで位置がさだまった。

 そしてカメラを逆さにして(マグネットの位置の関係だ)下からアタッチメントにぴたっと付ければ完了。マグネットで付いているだけなので撮りたいときだけさっと付ければいいし、不要なときは外しておけばいい。マグネットは強力なので普通に歩いたり走ったりしている分には外れないと思う。

 後は撮りながら歩くだけだが、その前にどの撮影モード、どんな設定で撮るかは大事だ。

 DJI Action 2の持っている撮影モードは5つ。静止画・動画・クイッククリップ・スローモーション・タイムラプスだ。スマホとつないでいるときはさらに「ライブ配信」モードも使える。

 静止画は超広角写真。レンズの円形のゆがみをそのまま生かすモードとゆがみを補正するモードがある。これはゆがみを補正するモードで撮ってみた。画質はなかなか良い。ちなみにセンサーサイズは1/1.7型で1200万画素だ。

 動画は最高で4K/120fps。ただまあ実用的には4K/30fpsかフルHDかだろう。さらに2.7Kも選べる。

 クイッククリップはあらかじめ指定した時間だけ撮影してくれるので、不用意な超時間撮影を避けることができていい。

 長時間歩き回る様子をぎゅっと圧縮しておさめたいならタイムラプスにあるハイパーラプスを選ぶべし。

 歩き回るとブレたり傾いたりするが、そこは手ブレ補正やら水平補正やらをオンにしてやればOK。すごくスムーズに撮れる。

 体に付けるとなると頭か胸元になるけど、頭は目線に近いけどよく動くので映像を安定させづらい。胸元は手やら何やらがうつりこんだりするけど安定した撮影ができる。

 胸元にカメラを装着し、クイッククリップモードを使ってフルHDで撮った中から切り出したのがこちらだ。

●別売りの延長ロッドで手持ちやテーブル撮影

 次は「棒」に付けてみる。DJI Action 2のセットに付属するアクセサリーにカメラを三脚に取り付けるためのマウントがある。

 それを使って適当なミニ三脚や自撮り棒に付けちゃえば撮影の範囲がぐんと広がって面白くなるのだ。いろいろなアングルで撮れるからね。

 マウントとカメラユニットは例によってマグネット+爪でカチッとはまるので安心。向きを合わせて近づければカシッとはまるし、爪を開くと簡単に外せる。

 で、DJIから専用の「延長ロッド」が出ているので今回はそれで。

 これは自撮り棒にもテーブル三脚にもなるすぐれものだ。

 また、画面付電源モジュール(正式にはフロントタッチ画面モジュール)と組み合わせして足を開けば、テーブルでさっと自撮りできる。Vlogには欠かせない感じだ。

 この手のアイテムはたくさん出ているけど、わざわざ純正を選ぶ理由があるとすれば、ワイヤレスリモコンが付いてくることだ。

 超小型のシンプルなワイヤレスリモコンはロッドに付けておけば手元で撮影のオンオフができるし、リモコンだけ外して手に持ってシャッターを押してもいい。

 また、スマホとWi-Fiでつないでそれをリモコンとして使ってもいい。

●誰でも簡単に作れるAI編集してみた

 で、ネックレスや三脚兼自撮り棒でいくつか動画を撮ったわけだ。その撮影した動画をそのままディスプレイで見てもいいけど、それが最終出力じゃない。

 専用アプリでスマホとつないで必要な写真や動画を転送し、作品にするのである。

 ガチで作るなら、スマホにダウンロードした素材を動画編集アプリで1本に仕上げるなり、USBケーブルでPCとつないで素材を吸い上げ、大画面で編集するなりしてもいい。短い動画を簡単に作るなら、アプリに用意されている「AI編集」を使ってみるといい。

 テーブルで撮ったり、延長ロッドを持って撮ったり、胸元に付けて歩いたりした動画をAI編集にかけてみた。テーマは「Modern City」。クリップの順番を決め、あらかじめ用意されたテーマから合いそうなものを選んで、後は「AIさんよろしく」なのだ。

 そして完成したのがこちら。こういうのをさっと作れるのだ。

●自転車に装着して車載ハイパーラプス

 アクションカメラを手にしたら最初に何に装着して撮りたいかは人によって違うだろうけど、筆者の場合は自転車である。これはやっておかねばなりますまい。

 DJI Action 2のセットには、カメラを三脚に取り付けるマウントとカメラをGoPro互換のアクセサリーに付けるマウントがある。

 今回はGoPro互換マウントを使い、自転車のハンドルに装着してみた。自転車側には既にRAMマウントのベースが付けてあったので、そのGoPro用アダプターを持っていたのでそこに装着。

 自転車に装着して走るならやっぱ「ハイパーラプス」だよねってことで、「ハイパーラプス」で動画撮影してみた。

 一言で言うなら、結果は予想以上にキレイで滑らか。自転車って路面の細かな振動を拾って微妙に揺れるし、傾くしでなかなか大変なんだが、すごく滑らかな超高速走行っぷりである。

 これはヤバい。出掛けるたびに装着しそう。

 ハイパーラプスやクイッククリップなどで撮影した車載動画を編集して、自転車で古い道を走って神社に参拝する動画にしてみた。編集機能を使いこなすのも楽しい。

●熱に注意して使えば最強のウェアラブルアクションカメラかも

 最後に別売りのマクロレンズも使わせていただいたのでその報告も。マグネットでカシャンとくっつくマクロレンズ。これは延長ロッドとの相性がいい。こんな風に被写体に簡単に近寄れるからだ。

 さて結論。

 この手のウェアラブルなアウトドアカメラならではの自由度がすごくいい。アイデア次第でいろいろなところに付けられる。手ブレ補正や水平補正機能のおかげでかなりラフに撮れる。しかも画質もいい。写真の画質も超広角カメラとして十分使えるレベルだ。

 弱点は熱。今回、気温30度を超える日に胸に付けて撮りながら歩いていたら、温度が上がって録画が止まってしまった。

 特に4K動画を撮っていると熱を持ちやすい。自転車に付けているときはいいんだけど(空冷状態だし)、胸に付けているときは気を付けたい。

 ウェアラブルで使う……つまり撮影中は画面を見ないのであれば、設定で「録画時の画面オフ」を最短の3秒(つまり録画をはじめて3秒後には画面が消える)にする、クイッククリップモードを使って(特に4Kで撮るときは)1つ1つのクリップを短くするのはおすすめだ。

 長回ししたいときは動画の解像度を「1080P(省電力モード)」にするのも手だ。画質はちょっと落ちるが、発熱やバッテリーの消費が抑制され、長時間の連続録画ができる。

 ただし、今回は間に合わなかったが、購入すると専用の「磁器保護ケース」がプレゼントされる。これを装着するとカメラを保護する上に、耐熱性が上がり、より長く撮影できるようになるそうなので有効活用したい。特にこれから夏が来ることだしね。

 熱を持ちやすいことを考慮しても、楽しさや自由自在さとクオリティーを両立させたウェアラブルな動画カメラとして、特に旅のおともやVlog用としておすすめ。工夫次第でいくらでも遊べそうだ。

モデル:長谷川実沙