総務省は7月28日、KDDIと沖縄セルラー電話から電気通信事業法第28に基づく「重大な事故報告書」を受領したことを発表した。提出された報告書は、7月2日1時35分頃に両社の携帯ネットワークにおいて発生した通信障害に関するもので、同省では内容を精査した上で今後の対応を検討する。

●影響を受けた利用者数

 総務省の資料によると、今回の障害の影響を受けた利用者数(推計値)は以下の通りとなっている。

・KDDI

・音声通話:約2278万人

・データ通信:765万人以上

沖縄セルラー電話

・音声通話:約38万人

・データ通信:10万人以上

●「重大な事故」について(参考)

 電気通信事業法第28条では、電気通信事業者が以下のいずれかの事象に遭遇した場合、遅滞なく総務大臣(総務省)に報告を行うように求めている。報告を行わなかった場合、または虚偽報告を行った場合は30万円以下の罰金を科されることがある。

1. 電気通信事業法第8条第2項(※1)に基づいて、電気通信業務を一時的に停止した場合

2. 「通信の秘密の漏えい」など、総務省令に基づく「重大な事故」が発生した場合

(※1)災害を始めとする「非常事態」が発生、または発生しそうな場合に、緊急通信を優先するために電気通信業務の一部を停止できる(停止の基準は総務省令で定める)

 2つ目の事象の「重大な事故」は、電気通信事業法施行規則第58条に以下の通り基準が定められている。

【一定の時間、一定の人数が通信不可/困難となった場合】

・緊急通報(110/118/119番への発信)に対応する音声伝送サービス

・1時間以上かつ3万人以上に影響が出た場合に該当

緊急通報に対応しない音声伝送サービス

・2時間以上かつ3万人以上、または1時間以上かつ10万人以上に影響が出た場合に該当

セルラーLPWA/アンライセンスLPWAサービス

・12時間以上かつ3万人以上、または2時間以上かつ100万人以上に影響が出た場合に該当

無料で提供されるインターネット関連サービス(※2)

・24時間以上かつ10万人以上、または12時間以上かつ100万人以上に影響が出た場合に該当

上記に当てはまらない電気通信サービス

・2時間以上かつ3万人以上、または1時間以上かつ100万人以上に影響が出た場合に該当

(※2)利用者からサービスの対価として料金を受け取らないもの。ただし、無料の音声伝送サービスは除く(音声伝送サービス用の基準を適用する)

【重要設備の故障の場合】

 通信衛星、海底ケーブルや両者に準ずる重要設備の故障した場合、それが原因で全通信が2時間以上途絶すると重大な事故に該当する。

重大な事故などの報告期限について

 電気通信事業法第28条に基づく報告は、その事実を把握した時点で速やかに行う必要がある。正式報告の提出については、電気通信事業法施行規則第57条によって以下の通り期限が定められている。

・電気通信事業法第8条第2項に基づく業務の一時停止:停止した日から30日

・通信の秘密の漏えい:秘密の漏えいを知った日から30日以内

・重大な事故:重大な事故が発生した日から30日以内