テレビ朝日とソフトバンクは9月3日、東京六大学野球の試合のライブ映像を、テレビ朝日本社ビル(東京都港区)から遠隔操作で撮影する実証実験に成功したと発表した。新型コロナウイルスの感染が拡大する中で“密”な環境を避けた番組づくりを試す目的があり、スコアを示すテロップも自動で生成した。

 実験の対象となった試合は、8月17日の「2020春季リーグ戦」第8日。明治神宮野球場(東京都新宿区)に試合を撮影するカメラを3台、スコアボードを撮影するカメラを1台設置し、いずれも都内にあるソフトバンクのデータセンターと専用線で接続した。

 データセンターとテレビ朝日本社ビルも専用線で接続。社内にいるスタッフが、PCなどでカメラの遠隔操作と映像の遠隔視聴ができるようにした。

 試合中は、試合用カメラが撮影した映像を、ソフトバンクのデータセンターを基盤とするクラウドサーバに伝送。スタッフが全てのカメラ映像を遠隔視聴し、必要な映像のみを配信・収録する手法「スイッチング」ができることを確認した。

 通常は現地の中継車内で行う、映像の明るさと色の調整、スロー再生も遠隔操作で対応した。テロップを自動生成する際は、スコアボードの映像をクラウドサーバに送信し、データセンター内で画像解析を実施。得点を示す数字を抽出した。

 両社は今後も、放送業界の課題解決に向けた取り組みを進めるとしている。