千葉県の熊谷俊人知事は8月30日、「東京2020パラリンピック」の学校連携観戦を中止すると自身のTwitterアカウントなどで発表した。「多くの保護者が安心して子どもを送り出せない以上、実施にこだわるべきではない」と判断した。

 千葉県は8月25日からパラリンピックの学校連携観戦を実施してきたが、29日に千葉市若葉区内の市立中学で教員6人の感染が判明。このうち2人がパラリンピック学校連携観戦で生徒を引率し、生徒が乗るバスに同乗していたと多くのメディアが報じ、保護者などから不安の声が上がっていた。

 熊谷知事は「報道にあった千葉市の教員は発症日からパラ観戦以前の感染と考えられる」としながら「明日以降、保護者の皆さんや引率する先生方に安心して頂くためには、引率者のPCR検査など、さらなる対策が必要」と判断。しかし千葉市の神谷俊一市長は知事とのオンライン会議で「さらなる感染防止策を講じるには教育現場の負担が大きい」と難色を示したため、8月31日以降の学校連携観戦を全て中止することで合意したという。

 熊谷知事は「少なくない子ども達・保護者が希望していたことから、県としては選択肢を用意しましたが、この間の報道、保護者の不安の高まりを考慮し、事業効果が十分に得られないのであれば、ここで判断すべきと考えました」としている。

 千葉県では8月19日に3度めとなる緊急事態宣言が発出され、飲食店の時短営業や酒類の販売停止、不要不急の外出自粛などを求めている。直近7日間の新規感染者数は平均1401.6人(29日時点)。県内の病床稼働率は75.4%で1000人を超える人達が入院している。