立命館大学と科学技術振興機構の研究チームが開発した「鼻に対するアクティブ音響センシングを用いた個人識別手法の設計と実装」は、眼鏡型デバイスの鼻当て部分にスピーカーとマイクを取り付け、アクティブ音響センシング技術により個人識別を行うシステムだ。スピーカーから音響信号を発信し、鼻を通過した戻ってきた音響信号の周波数特性を機械学習で解析し、個人を認識する。

 プロトタイプシステムは、2つの圧電素子(スピーカー用とマイク用)を鼻当て部分に搭載した眼鏡とコンピュータで構成。

 鼻を通過した応答信号を高速フーリエ変換し、周波数パワースペクトルを取得する。機械学習識別部では、入力された周波数パワースペクトルが誰のデータであるかを認識する。

 3人の被験者による評価実験では、平均90%の識別精度だった。今回は眼鏡型デバイスの装着の場面を想定して実験を行ったが、VRヘッドマウントディスプレイでの応用も期待できるという。

※この記事は、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。