米カリフォルニア工科大学のCenter for Autonomous Systems and Technologies(CAST)チームが開発した「A bipedal walking robot that can fly, slackline, and skateboard」は、歩行と飛行の2つの運動ができる2足歩行ロボットだ。少しの羽ばたきでバランスを取りながら電線間を行き来する鳥の様子からインスピレーションを得たという。

 「LEONARDO」(LEgs ONboARD drOne)と呼ぶこのロボットは、重量は2.58kg、歩行時の全高は75cm、3つの作動ジョイントを持つ2本の脚と、ロボットの肩の部分に斜めに取り付けた4つのプロペラ式のスラスターを備えている。

 多関節の脚とプロペラを使い、障害物の種類に応じて歩行と飛行のどちらかを選択したり、両者を組み合わせたりができる。

 人が歩くように、プロペラによって直立した状態で歩行し、脚部アクチュエーターによって脚部の位置を変えることで、歩行と飛行を同期してロボットの重心を前方に移動させる。飛行時には、プロペラのみでドローンのように飛行。歩行速度は20cm/sであるが、地上に近いところで断続的に飛行することで、移動速度を大幅に上げられる。

 この組み合わせはバランスを取る際にも効果を発揮するため、棒で突かれても瞬時に回転させたプロペラの押し返す力で転倒を防ぐことができる。さらに緩く引っ張られたロープ上を歩いたり、スケートボードに乗って進んだりなど、バランス能力を必要とするタスクもこなせる。

Source and Image Credits: Kyunam Kim, Patrick Spieler, Elena-Sorina Lupu, Alireza Ramezani, and Soon-Jo Chung, “A bipedal walking robot that can fly, slackline, and skateboard”, Science Robotics, 6 Oct 2021, Vol 6, Issue 59, DOI: 10.1126/scirobotics.abf8136

 ※テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。