欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は6月16日(現地時間)、「Code of Practice on Disinformation」(偽情報に関する行動規範)を発表した。偽情報に対処するためのプラットフォームと業界による取り組みを定めたもので、米プラットフォーマーのTwitterやMeta、Googleなど34社が署名した。

 同州委員会は2021年に偽情報対策に関するガイダンスを公開している。今回の行動規範は、これをベースに、新型コロナウイルスやロシアによるウクライナ侵攻に関する偽情報から学んだ教訓を盛り込んだものにしたとしている。

 ガイダンスと異なり、行動規範に署名した企業は、実行状況を監視され、順守しない場合は間もなく施行される「Digital Services Act」(DSA:デジタルサービス法)違反とみなされる可能性がある。

 欧州委員会のティエリー・ブルトン委員(域内市場担当)は発表文で「偽情報はわれわれの日常生活に具体的な影響を及ぼす。プラットフォーム各社は、特に(偽情報による)資金調達に対して強硬に対処する必要がある。(中略)行動規範を繰り返し破ったり、リスク軽減対策を適切に実行しないプラットフォーム大手は、世界での売上高の最大6%の罰金を科せられる」と語った。

 署名したのは、Adobe、Avaaz、Clubhouse、Crisp Thinking、Demagog、DOT Europe、European Association of Communication Agencies(EACA)、Faktograf、Globsec、Google、Interactive Advertising Bureau(IAB Europe)、Kinzen、Kreativitet & Kommunikation、Logically、Maldita.es、MediaMath、Meta、Microsoft、Neeva、Newsback、NewsGuard、PagellaPoltica、Reporters without Borders(RSF)、Seznam、The Bright App、The GARM Initiative、TikTok、Twitch、Twitter、Vimeo、VOST Europe、WhoTargetsMe、World Federation of Advertisers(WFA)の34社(アルファベット順)。

 行動規範には、以下の取り組みが含まれる。

・政治広告用の検索可能なライブラリを作成する

・フェイクニュースサイトの広告収入を削除することでそうしたサイトの収益を断つ

・ユーザーに対し、偽情報にフラグを立て、信頼できる情報源にアクセスするためのツールを提供する

・研究者に、プラットフォームのデータへのよりよい、広範なアクセス権限を与える

・情報源の信頼性を確認するために第三者のファクトチェッカーと緊密に協力する

 TwitterやMetaは上記の取り組みのいくつかについては自社で既に実施している。欧州委員会が「規範に従っていない」とどう判断するのかはまだ不明だ。