「小中学生による悪質な無断転載が横行している。(関係のない)イラストレーターの絵がサムネとして勝手に使われている」──Twitterで、小説投稿サービス「テラーノベル」に対するこんな指摘が話題を集めている。7月16日に投稿されたこのツイートは、19日時点で8.4万リツイートを突破。事態を受け、運営元のテラーノベル(東京都港区)は改善すると約束している。

 テラーノベルは、2017年にテラーノベル社(当時の社名はピックアップ)が「TELLER」として提供を始めたサービスだ。LINEのチャット風に会話劇などを進める「チャット小説」を作成し、「ホラー」「ミステリー」「ファンタジー」といったジャンル別に、サムネイル画像を添付して投稿できる。22年6月に当時親会社だったDMM.comから独立し、同時にサービス名を変更した。

 テラーノベル社によれば、22年7月時点で投稿作品数は約102万、ユーザー数は小説の投稿者、読者合わせて約600万人という。スマートフォンアプリ(iOS/Android)も提供している。ユーザー層などは公開していないものの、過去にZ世代(1990年半ばから2010年代初頭に生まれた世代)を対象にしたアンケ―トを複数回実施しており、若者の利用者が多いとみられる。

 話題のツイートは、同サービス内で18歳未満の若者が、二次創作小説のサムネイル画像として、イラストなどを無断転載していると指摘するものだ。

 他にも(1)作者に画像を取り下げるよう伝えても、著作権・肖像権の知識や理解がなく、対応してもらえない、(2)Googleの画像検索欄などに、サムネイル画像がテラーノベルの画像として表示され、本来の作者名が出ない、(3)運営元に削除などを依頼しても、対応に時間がかかる、(4)チャット小説やそのサムネイルをさらにTikTokに転載する行為も横行しており、事態が悪化している──などの問題があるとしていた。

 編集部が確認したところ、実際に指摘のような小説をいくつか確認できた。例えばユーザー名に「@中1」などと記載した未成年とみられるアカウントが、漫画やアイドル、YouTuberをテーマにした二次創作作品を投稿し、そのサムネイルにアニメやドラマなどのスクリーンショットを使っている例があった。

 他にも(2)については、Googleで「テラー+二次創作元の作品名やキャラクター名」と検索すると、無断転載とみられる画像が表示されることが実際に確認できた。(4)については、チャット小説内のLINEアイコンを模した画像に漫画のスクリーンショットを使用し、そのままTikTokでシェアしている作品などがあった。

 Twitterではテラーノベルに対し「無断転載の無法地帯になっていて怖すぎる」「知識のない小中学生が著作権違反や転載するのは予想できることなので、運営会社にはきちんと管理する責任があるのでは」といった声が続出。中には自分や知人の絵が無断転載されているとする声や、(1)や(3)が事実であるとして、テラーノベルを批判する声もあった。

 事態を受け、テラーノベル社は18日に声明を発表。「運営体制に起因してクリエイターに心配をかけた」と謝罪し、監視の増強や通報手続きの簡素化、サービス内での通報機能を強化して対応するとしている。