楽天は8月10日の決算会見で、モバイル事業について、6月末時点の契約数が約546万件になったと発表した。5月の決算発表時は3月時点で約568万件としていたので、3カ月で約22万件減ったことになる。月額料金0円から使えるプラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を廃止した影響という。

 Rakuten UN-LIMIT VIは1GBまでは月額0円、最大月額3278円(税込、以下同)の変動性プラン。7月に提供を終了しており、既存ユーザーも新プランに自動で移行させた。新プランの料金は3GBまでの場合は月額1078円、最大3278円。これまでRakuten UN-LIMIT VIを0円で利用していたユーザーも多かったことから、5月の発表時には反発の声が相次いだ。

 一方、三木谷浩史社長は一連の動向について「血を入れ替えるといったら怒られるかもしれないが、われわれにとって優良なユーザーに変えていく動きだった」とコメント。5月の会見でも「0円でずっと使われても困っちゃう」と漏らしていた通り、収益性の改善を見込んだ動きだったことを改めて説明した。

 三木谷社長は会見で、1GB以上のデータ通信を利用するユーザーが増えたことや、9月以降はARPU(ユーザー1人当たりの平均売上高)が約1.5倍に改善する見込みであることを強調。解約数については、0円プランの廃止を発表した5月中旬から6月末にかけては増加したものの、7月以降は減少傾向で、11月までに落ち着く見込みと話した。

 楽天モバイルは今後、データ通信を100GB以上使うようなヘビーユーザーや、「楽天市場」などを利用する“楽天経済圏“のユーザーをメインターゲットに定めるとしている。さらにARPUを高めていくことで、赤字が続いているモバイル事業全体の損益改善にもつなげるという。

 「ある一定の離脱は致し方ないと思っている。5Gなど最先端の技術やポイント施策を展開していくので、解約したユーザーには時期を見て楽天モバイルを再び検討してもらいたい」(三木谷社長)

 モバイル事業を巡っては、KDDIが起こした大規模障害についても言及。三木谷社長は「他社で大きな障害があったので、楽天モバイルの体制を改めて周知する」として冗長性や障害監視、自動化による人的ミスの予防体制などをアピールした。一方、KDDIの障害を受けて総務省が議論を始めた、緊急時のキャリア間ローミング(通信網の相互乗り入れ)については触れなかった。