ソフトバンクグループ(SBG)は11月11日、2023年3月期第2四半期決算を発表した。4〜9月連結の売上高は約3兆1825億円(前年同期比6.7%増)で、純損益は約1291億円の赤字に転落した。また、質疑応答含め決算会見で自らプレゼンを披露してきた孫正義氏(同社代表取締役 会長兼社長執行役員)だが、今回の決算会見限りで壇上を降りると明らかにした。

 冒頭30分ほど挨拶した孫氏は、マイクロチップと出会って衝撃を受けた原体験を紹介し、Armへの注力を明言。「数年間、Armの爆発的な次の成長に私は没頭する」(孫氏)としており、決算発表、日常的な経営業務は、同社の後藤芳光氏(取締役 専務執行役員 CFO兼CISO)を中心に経営幹部に権限を委譲。「(孫氏は)グループCEOとして、アントレプレナーとして事業の開発・成長の両方をやっていく」(後藤氏)という。

 一部で今回限りの登壇が報じられると、孫氏のもとには「健康を害したのか」「引退でもするのか」との質問が寄せられたという。これに対し「決してそうではない。健康そのものでやりがいも気合も十分」と意気込みを見せた。なお、決算会見のプレゼンテーションも分担の一環だが、株主総会や「突発的なこと」に関しては、これからも登壇を続けるとしている。

 SBGはArmを買収後、一時期はNVIDIAとの合併を進めようとしたものの、業界からの反発が相次いだ他、複数の政府から認可が下りず合併を諦めている。同社は、コロナ以降の景気変動のあおりを受けて業績が悪化。今の情勢は「上場株であれ、未上場株であれ、投資していた会社は全滅に近い」(孫氏)という。インフレはしばらく収まらないとの判断から、ハイテク特化の「Softbank Vision Fund」などの投資を大幅に抑制。守りの経営にシフトしつつ、孫氏はArmの成長性に賭け、攻めの一手に集中する。