世界トップ規模の仮想通貨取引所を運営する米FTXは、米国時間11月11日に米連邦破産法11条(チャプターイレブン)を申請し、破綻した。負債総額は数兆円規模とされ、仮想通貨業界でも過去最大の破綻だ。顧客資産は適切に分別管理されておらず、資産の回収は望み薄とされている。

 では、FTX傘下の国内事業者であるFTX Japanの顧客についてはどうか。11月14日、FTX Japanは、保有する暗号資産および法定通貨について内訳を公開した。

 例えば、ビットコインについては顧客から約2802BTCを預かっており、コールドウォレットには約3194BTCの残高を保有している。法定資産についても、顧客から60億4171万円を預かる一方、信託残高は63億1994万円となっており、いずれも余剰があるという。

 また純資産は9月末時点で約100億円、現預金は11月10日時点で約196億円としている。

 FTX Japanは、FTXの危機が明らかになって以来、Twitter上で顧客の暗号資産についてはコールドウォレットで保管し、法定通貨については信託口座にて分別管理を行っていると告知していた。

 一方で「親会社であるFTX Trading Limitedの方針」を理由に、仮想通貨の出庫や法定通貨の出金を停止していた。そのため財務省関東財務局から11月10日、業務停止命令のほか、利用者の資産の保全や利用者保護を求める業務改善命令を受け、出金や出庫の再開を進めている。

 世界各国でFTX傘下の取引所からの顧客資産回収が厳しくなる中で、国内においては顧客資産が守られたこととなり、一定の信頼を確保した形だ。一方で、FTX破綻の引き金となった同社の取引所トークンFTTは価格が暴落している。現在、国内で新規に取引されるトークンは日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)承認済みのものに限られる。FTTはFTX Japanに上場し取引されてきており、国内上場時のトークン審査の意義も問われる。