岐阜県森林研究所(岐阜県美濃市)は12月4日、国内で初めて人工的に国産黒トリュフを発生させることに成功したと発表した。2016年から岐阜県内の試験地で植栽を始めており、7年目にして初めて成功したという。

 トリュフは、世界三大珍味として知られる高級食材で、生きた樹木の根と共生する「菌根菌」の一種。マツタケと同じく、人工栽培はとても難しいキノコであるため、日本国内で流通するトリュフは、全てヨーロッパや中国などの輸入品だという。近年、トリュフの輸入金額は増えており、22年の輸入額は約20億円となるなど、国内需要が高まっている。

 研究チームは「欧州では黒トリュフの人工栽培が行われており、国内にも別種のトリュフが自生している。それらを用いた国産トリュフの栽培技術の確立が望まれてきた」と説明。このような背景から、岐阜県森林研究所は森林総合研究所と共同で、16年から国産黒トリュフの人工栽培に着手してきた。

 そこから約7年後の23年10月、国内産の黒トリュフ「アジアクロセイヨウショウロ」の菌を植栽したところ、地面にキノコ(2個、約50g)が発生しているのを確認した。22年には、国産白トリュフ「ホンセイヨウショウロ」が人工発生することが明らかになっており、それに続く成果となる。

 研究チームは今後、キノコ発生の再現性を確認し、短期間で安定発生させる技術開発を進める方針。