先週目立っていたのは、NVIDIAのプロ向けGPU「NVIDIA RTX A2000」を搭載したグラフィックスカードだ。11月末に登場した菱洋エレクトロ扱いの「RTX A2000 NVBOX」に続いて、ELSA扱いの「ENQRA2000-6GER」が店頭に並んだ。どちらもサポート以外は同じものだが、すぐに売り切れとなった。価格は前者が6万5000円弱で、後者が7万円弱となる。

●1グループ1台までなのに「18秒で売り切れました」

 ともに入荷したオリオスペックは「NVBOXの方はそれなりの数量が入りましたが1分で売り切れました。ELSA版は20台入って18秒でしたね」という。

 NVIDIAのプロ向けモデルは2021年7月に登場した「NVIDIA RTX A4000」もコンシューマーを中心に大ヒットしているが、NVIDIA RTX A2000の購入層も近いようだ。

 同店は「GeForce RTXシリーズの価格が高騰する中でプロ向けはそうでもないので、相対的にコストパフォーマンスが良くなったのもあるでしょう。加えて、やはりLHR(Lite Hash Rate)版ではないところですよね」と語る。

 RTX A2000は電力比のハッシュレートが高い上に、補助電源も不要なのでマイニングに使いやすい特徴がある。そこに注目して「10枚、20枚欲しいという人もいました」(同店)という。そうした需要を受けて、オリオスペックでも1グループ1枚限りと購入制限をかけたが、それでも前述のような勢いで売り切れた。

 入荷したショップはいくつかあったが、12月3日の夕方時点で街中から在庫が払底していた感がある。再入荷の目処はまだ立っていない様子だ。

 次に、外付けのグラフィックスボックスの新製品を見ていこう。

●外付けHDDにもなるVGAボックス「MasterCase EG200」がデビュー

 グラフィックス関連では、クーラーマスターからVGAボックス「MasterCase EG200」も登場している。価格は4万6000円前後だ。

 定格550WのSFX電源(V550 SFX Gold)を内蔵し、最大325mm長/2.5スロット厚のグラフィックスカードが組み込める。フロントパネルにはSATA接続の3.5/2.5インチドライブベイを1基備えており、外付けドライブとしての機能も追加できる仕様だ。PCとはThunderbolt 3で接続する。

 入荷したTSUKUMO eX.は「SFX電源をシリーズ上位に付け替えて強化できそうな作りになっているのが面白いですね。外付けドライブ機能もあるということで、VGAボックス市場でどこまで食い込めるのか注目です」と話していた。

 VGAボックスはニッチながら息が長い。複数のショップで定番モデルを尋ねると、Razerの「Core X」が挙げられた。2018年6月に登場したモデルで、定格650W電源を備える。価格は3万6000円前後だが、取材時はキャンペーンにより複数のショップで3万1000円前後となっていた。

 「ブランド力やコスパなどいろいろありますが、何より相性問題が起きにくいのが評価を高めていると思います。汎用(はんよう)的なVGAボックスとしてはCore Xはほぼ一強なので、MasterCase EG200がどんな影響を与えるかですよね」(同店)。

 続いて、続々と登場するZ690搭載マザーボードを見ていく。

●MSIから漆黒のX690ハイエンドマザー「MEG Z690 UNIFY」が登場

 ハイエンド向けのチップセットIntel Z690搭載マザーボードの登場ラッシュは11月下旬から続いている。先週はMSIの「MEG Z690 UNIFY」が話題になっていた。

 4基のM.2 SSDスロットや2基の2.5GbE LANなどを備えるATXモデルで、LEDなどを使った光る要素を排した黒基調の外観にまとめているのが特徴だ。DDR5対応で、価格は6万9000円前後となる。

 その他、中位の黒基調モデル「MAG Z690 TOMAHAWK WIFI」(3万8000円前後)と、黒基板に紺色のヒートシンクを合わせた「MAG Z690 TORPEDO」(3万6000円弱)も同時に売り出されている。どちらもATXサイズで、DDR5メモリ対応だ。

 ドスパラ秋葉原本店は「ゲームやオーバークロック志向でも光らせないで使いたい方もいて、UNIFYシリーズはIntel系でもAMD系でも存在感がありますね。MAG Z690 TORPEDOのカラーリングも面白いと思います」と評価していた。

 最後に、BIOSTARの新型マザーボードをチェックする。

●BIOSTARはDDR4対応のハイエンドマザーも投入

 BIOSTARのIntel Z690搭載マザーも多数が店頭に並ぶようになった。見かけたのはハイエンドの「Z690 VALKYRIE」と「Z690A VALKYRIE」、中位モデルの「Z690GTA」で、価格は順に5万5000円前後と5万4000円前後、3万8000円前後となる。いずれもゲーミング向きのATX仕様となる。

 このうち、DDR5対応モデルはZ690 VALKYRIEのみで、残り2モデルはDDR4対応となる。パソコンSHOPアークは「Z690A VALKYRIEのようにDDR4でハイエンド構成が組めるのは、DDR5が枯渇している現状において貴重な選択肢になるでしょう。年末年始に新しいゲーミングマシンを組みたい人には魅力的だと思います」と評価していた。

 Z690GTAも独特のデザインが異彩を放っている。「好みで分かれるでしょうけど、サイバーチックなライティングでマシンを組みたい人には面白いアクセントになりそうです」(同店)