中国Xiaomi(小米科技)といえば、コストパフォーマンスに優れたスマートフォンで知られているが、実はさまざまなジャンルの電化製品やスマホ/PC用アクセサリーも手がけている。

 そんな同社が7月、PC用の23.8型液晶ディスプレイ「Mi 23.8" Desktop Monitor 1C」を発売した。9月30日時点における税込みの実売価格は2万円程度で、店舗やタイミングによっては2万円を切る価格で購入できる。

 このディスプレイは、どのような人にピッタリなのだろうか――実機をレビューする機会を得たので、使い勝手をチェックしていこう。

●見やすいディスプレイ 付属品はシンプル

 Mi 23.8" Desktop Monitor 1Cは、23.8型IPS液晶を備えている。最大解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)で、目に優しい低ブルーライトモードも備えている。コントラスト比は1000:1、応答速度(Grey to Grey)は最短6ミリ秒、視野角は上下/左右共に178度と、IPS液晶を使ったフルHDディスプレイとしては“ごく普通”のスペックである。

 付属品は本体の他にスタンド、スタンド固定用のネジ、ネジを固定するためのL字型ドライバー、HDMIケーブル、ACアダプターに取扱説明書と非常にシンプルだ。

 ACアダプターが付属していることからも分かる通り、電源は外付け式となっている。「アダプターで余計に場所を取る」という理由から外付け式電源を避けたいと思う人もいるかもしれないが、このディスプレイに付属するものはコンパクトなウォールマウント式で、ケーブルもしなやかなので、コンセントの周辺のスペースが狭い場合を除いて、それほど気にする必要もない。

 なお、サイズは約539.2(幅)×181.2(奥行き)× 419.5(高さ)mm、スタンド込みの重量は約2.7kgとなっている。

●組み立ては工具が必要 しかし買い足す必要はない

 本製品は、付属のスタンドで自立するようになっている。VESAマウントには対応しないので注意したい。

 組み立ては、以下の手順で行える。

1. ディスプレイ本体を画面を下にして寝かせる

2. ディスプレイ裏面の出っ張りにスタンド(支持部)をはめる

3. スタンドを付属のネジ2本で固定する

4. ベース(基部)をスタンドにはめる

5. ベースを付属のネジ1本で止める

 このようにスタンドとベースの固定にネジ止めが必要なので、組み立てにはドライバーが必要……なのだが、固定に使える簡易ドライバーが付属する。ドライバーが手元にない(あるいはサイズが合わない)場合でも安心してほしい。

 重量も約2.7kgとそれほど重たくないので、組み立てで苦労することはないはずだ。

●古いPCを使う場合にありがたいD-Sub端子を搭載

 映像入力は、HDMI 1.4端子とD-Sub(アナログRGB)端子を1基ずつ備える。このディスプレイにはスピーカーを含む音声出力は備えていないため、音声を伝送できるHDMI機器をつないでも音が出ないことに注意しよう。

 ハイエンドモデルを中心に、最近はD-Sub端子を省くディスプレイも多い。そんな中でD-Sub端子を備えたことは、とりわけ古いPCなどを使っているという人にとっては歓迎すべき仕様だろう。逆に、DisplayPort端子など、新しい映像伝送規格を使いたいという人にとっては、少し残念かもしれない。

●超狭額縁でマルチディスプレイにも最適

 先述の通り、本製品は付属のスタンドで自立させて使う。画面は上方向に15度、下方向に5度まで傾斜を付けられる。

 フレームの厚さは左右方向と上方向が約5.7mmと、三辺狭額縁設計だ。下方向のフレームは少し厚いが、ロゴなどは一切ないので、視界の邪魔をする要素はほぼないに等しい。「Mi 23.8" Desktop Monitor 1Cを左右に複数台並べたマルチディスプレイ環境」なんていうのも“アリ”だろう。

 ディスプレイパネルの発色も自然で、表示ムラも少ない。ビジネスから動画の鑑賞まで、幅広い用途において“無難”に使える仕上がりといえるだろう。

●OSDは操作しやすいが「日本語」非対応

 OSD(オンスクリーンディスプレイ)は、背面の左側(正面から見ると右側)にある5-Wayナビゲーションボタンを操作すると表示できる。画面輝度の調整や低ブルーライトモードのオン/オフなど、各種設定はこのOSDからできる。設定項目も分かりやすく整理されている。

 ただし、このOSDには日本語表示が用意されていない。現時点の個体では「英語」「中国語」「スペイン語」の3種類の中から選ぶ必要がある。これらの言語を理解できる人は良いかもしれないが、そうでない人にとっては操作が難しい場面が出てくるかもしれない。

 他社のディスプレイの中には、日本語を含めて「これでもかっ!」というほどにOSDの言語が充実しているものもある。日本市場で販売するのなら、せめて日本語には対応してほしいとは思う。

●スタンダードで癖がない テレワーク用ディスプレイとしてもオススメ

 最近はテレワーク(在宅勤務)の制度が広がり、会社のノートPCを使って自宅で仕事をする機会も増えたという人は少なくないだろう。

 ノートPCのディスプレイサイズは12〜15型台が主流で、一般的なPC用ディスプレイと比べると小さい。どうしても文字は小さくなってしまう上、作業領域も広くはない。そこでもう1台、プラスして外付けディスプレイを用意すると視認性と作業性が格段に向上する。

 Mi 23.8" Desktop Monitor 1Cは、そんな「デュアル(マルチ)ディスプレイ」環境構築の“第一歩”としてよくできている。本体に電源ユニットを搭載していないため、本体の奥行きがそれほど大きくなく、狭い机の上にも設置しやすい。重量もそれほど重たくないので「使う時だけテーブル(デスク)に出して使う」という使い方も苦にならない。

 もう少しお金を出せば、フルHD以上の解像度に対応するディスプレイや、リフレッシュレートの高いディスプレイを購入することもできる。ただ、ゲームをがっつりとやるわけではなく、主に仕事(時々動画)という使い方であれば、このくらいのスペックで“必要十分”でもある。

 目立った特徴があるわけではないが、標準的なスペック、シンプルなスッキリとしたデザインを備え、価格もムリがない――Mi 23.8" Desktop Monitor 1Cは、初めての「ノートPC用サブディスプレイ」としてちょうどいいのではないだろうか。