マウスコンピューターの「mouse CT6-L」は、同社の豊富なデスクトップPCシリーズの中で、最もコンパクトなモデルだ。同クラスのモデルとして、法人向けブランドの「MousePro」ではIntelプラットフォームを採用した「MousePro-M600」シリーズを展開しているが、一般向けのmouseブランドではAMDプラットフォームの「mouse CT6」シリーズを用意している。

●容積約0.83Lの超コンパクトなデスクトップPC

 このmouse CT6シリーズは、本体のみだと約194(幅)×153(奥行き)×28(高さ)mm、重量が公称値で約597g、実測で590g(CT6-Lの場合)と500mlのペットボトル飲料と同程度の軽さと、容積が約0.83Lという小型ボディーが特徴だ。

 CPUを従来のRyzen 5 4500Uから6コア12スレッドのRyzen 5 5500Uに強化し、同時に内蔵GPUのRadeon Graphicsもパワーアップされた(6コア/1500MHz→7コア/1800MHz)。標準でメモリが16GB(8GB×2/PC4-25600)、ストレージが256GBのNVMe SSDのスタンダードモデル「mouse CT6-L」と、メモリを32GB(16GB×2)、ストレージを512GBに倍増させた「mouse CT6」が用意されている。

 今回はこの小型で取り回しやすいボディーを活用すべく、出張のお供として外に持ち出した。一般的な製品レビューについては、下記の記事を参照してほしい。

→・片手で持てる0.83Lの小型ボディー! 6コア12スレッドCPUに強化した超小型デスクトップPC「mouse CT6-L」を試す

おことわり

※電車内での利用、および外部バッテリーを使って動作させる行為は動作保証の対象外となります。

●出張の新幹線内で「mouse CT-6L」を活用した

 出張で利用したのは、東海道・山陽新幹線の「のぞみ号」だ。車両はN700A系で、普通車には窓際と車両の前後の席に、グリーン車には全席にAC電源が用意されている。ただし、電車内のコンセントは仕組み上、電圧の変動や瞬断が起こる可能性がある。

 バッテリーを内蔵したノートPCならともかく、デスクトップPCでの利用は機器的にも精神的にもよろしくない。しかし、本製品には出力65Wの小型ACアダプターが付属しており、これなら外部バッテリーを使って動作を継続できるのはないかと考え、ここでは容量2万mAhのポータブル電源を用意した。

 ポータブル電源のサイズは、実測で69(幅)×68(奥行き)×156(高さ)mm、重量も657.5gとポータブル電源としては小柄で、利用する際も場所をそれほど取らない。

 再びコロナウイルスの感染者が増加しているが、在宅であったり、会社であったりと日々働く場所が異なるハイブリッドワーク環境になってから、改めてそのベースとなるPCのパフォーマンスや使いやすさに注目が集まっている。

 会社から支給されるノートPCは、ビデオ会議で使うカメラやマイク、スピーカーなどを内蔵して取り回しやすい半面、画面サイズや入力環境などはどうしても自由度がない。

 その点、デスクトップPCならキーボードやマウス、ディスプレイはもちろん、Webカメラやマイクなども好みのデバイスでそろえられる。しかも本機のようなコンパクトなモデルなら、家と会社それぞれにACアダプターを用意して、本体のみ持ち歩くというのも十分にアリだ。

 本機のような小型モデルなら、モバイルディスプレイを含めて作業環境を作っても、狭い車内の折りたたみテーブルにも十分に設置できる。

 それでは、実際にセットアップして使ってみよう。

●狭いテーブルでも使える? マウスを利用できそう?

 セットアップ作業は簡単で、映像はHDMIケーブルを、モバイルディスプレイの電源はUSB Type-CケーブルをPC本体に接続する。PCのACアダプターはポータブル電源にACアダプターをつなぐだけで済む。ロジクールの入力デバイスは、Bluetoothや専用のドングル「Logi Boltレシーバー」を使って接続可能だ。

 ちなみに本機には、通信機能として有線LAN以外にもWi-Fi 6(IEEE802.11ax規格の無線LAN)とBluetooth 5(バージョンの小数点以下は非公表)を標準で装備している。

 フルHD(1920×1080ピクセル)表示に対応した15.6型のモバイルディスプレイは、サイズが大きめなので表示される文字も見やすい。テーブルサイズともちょうどいいあんばいだが、キーボードを中央に置くとマウスのスペースがやや厳しくなる。

 狭いスペースでマウス機能を使いたい場合は、キーボードにTrackPointを内蔵したレノボ・ジャパンの「ThinkPad TrackPoint Keyboard II」などを使う手もある。

 東海道・山陽新幹線の車内では、無料公衆Wi-Fiサービス「Shinkansen Free Wi-Fi」が提供されている。本機もネットワーク環境としては有線LANに加え、無線LANはWi-Fi 6に標準で対応しているため、問題なく利用できた。

●意外と使い道が幅広い超小型デスクトップPC

 本機の標準構成の価格は10万9800円(税込み、送料別)と、11万円を切るのは魅力だ。メモリを32GBに、ストレージを512GBに倍増したmouse CT6なら同12万9800円で用意されているので、予算や用途に応じて選びたい。

 もちろん、同社おなじみのBTOメニューにも対応しており、注文時にメモリは最大64GB(32GB×2)まで、M,2 SSDは最大2TBまで変更できる他、Microsoft Office Home & Businessの追加も行える。

 本記事ではmouse CT6-Lの超小型ボディーに触発され、ややイレギュラーな使い方を取り上げたが、mouse CT6-Lには標準でVESA取り付けキットが付属しており、液晶ディスプレイ背面のVESAマウントに同キットを取り付ければ、液晶一体型PCとしての運用が可能になる。電源さえ確保できれば、さまざまなところで使えるデスクトップPCとして本機の魅力は大きい。