LGエレクトロニクス・ジャパンは3月15日、軽量ノートPC「LG gram(グラム)」とモバイルディスプレイ「LG gram +view」の新製品を発表した。発売時期は製品により異なり、早いものは3月下旬から家電量販店やWeb通販サイトで購入できる見通しだ。
なお、今回発表されたのは一般量販店モデルで、販路によっては異なる構成の「限定モデル」が販売されることがある。また、記事中の実機は、市販される製品と一部外観や仕様が異なる場合がある。
●“非光沢”有機ELディスプレイを搭載した「LG gram Style 14/16」
「LG gram Style」は、若者世代を意識したLG gramの新シリーズとなる。ボディーデザインをよりスッキリとさせた他、画面の鮮やかさを重視して“非光沢”の有機ELディスプレイを搭載したことが特徴だ。4月上旬の発売を予定しており、税込みの想定販売価格は14型の「LG gram style 14」が29万円前後(Office Home & Business 2021付属モデルは31万円前後)、16型の「LG gram style 16」は32万円前後となる。
CPUはCore i7-1360P(Pコア4基8スレッド+Eコア8基8スレッド)を搭載し、メモリは16GB(LPDDR5規格、増設/換装不可)を備える。ストレージはPCI Express接続のSSDで、容量は14型モデルが512GB、16型モデルが1TBとなる。OSはWindows 11 Homeをプリインストールし、14型モデルはOffice Home & Business 2021のライセンスを付属する構成も用意している。
先述の通り、ディスプレイは非光沢の有機ELとなっている。これはLGエレクトロニクスとしては初めての試みで、実用性を重視して非光沢パネルを選んだという。パネルの主なスペックは以下の通りだ。
・14型モデル
・最大解像度:2880×1800ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大90Hz
・応答速度(Grey to Grey):最短0.2ミリ秒
・画面輝度:最大400ニト(HDR表示時は最大500ニト)
・表示色数:約10億色(DCI-P3 100%カバー)
・HDR表示:対応(DisplayHDR 500準拠)
16型モデル
・最大解像度:3200×2000ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大120Hz
・応答速度(Grey to Grey):最短0.2ミリ秒
・画面輝度:最大400ニト(HDR表示時は最大500ニト)
・表示色数:約10億色(DCI-P3 100%カバー)
・HDR表示:対応(DisplayHDR 500準拠)
WebカメラはフルHD撮影と顔認証に対応するものを備えている。指紋認証には対応しない。
ボディーカラーは「オーロラホワイト」で、光の当たる角度によって色味が変わる加工がなされている。天板やパームレストにはCorning製の強化ガラス「Gorilla Glass」を採用する。
タッチパッドはパームレストと一体化されており、パームレストの中央あたりに指を触れると、タッチパッド部分の両端が光るギミックもある。
ポート類は、左側面に3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子とThunderbolt 4(USB4)端子×2を、右側面にmicroSDメモリーカードスロットとUSB 3.2 Gen 2x1 Standard-A端子を備えている。Thunderbolt 4はUSB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力を兼ねている。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(6GHz帯対応のIEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。
バッテリーの容量と駆動時間(※1)は以下の通りとなる。
・14型モデル:72Wh/最長17時間
・16型モデル:80Wh/最長14.5時間
(※1)JEITA バッテリ動作時間測定法(Ver2.0)に基づく測定値(以下同様)
ボディーの寸法と重量は以下の通りだ。
・14型モデル:約311.6(幅)×213.6(奥行き)×15.9(厚さ)mm/約999g
・16型モデル:約355.1(幅)×241.3(奥行き)×15.9(厚さ)mm/約1250g
●第13世代Coreプロセッサでよりパフォーマンスを向上した「LG gram 14/16」
シリーズのメインストリームとなる14型モバイルノートPC「LG gram 14」と16型軽量ノートPC「LG gram 16」は、2022年モデルのボディーデザインを継承しつつ、CPUを第13世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake-P)に刷新した。
LG gram 14
LG gram 14のラインアップは個人向けが2モデル、ビジネス向けが1モデルの計3モデルで、個人向けモデルにはOffice Home & Business 2021が付属する。
発売は3月下旬を予定しており、税込みの想定販売価格は、個人向けモデルのCore i5構成(スノーホワイト)が23万円前後、Core i7構成(オブディシアンブラック)が28万円前後、ビジネス向けモデル(Core i5構成/オブディシアンブラック)が20万円前後となる。
CPUはCore i5-1340P(Pコア4基8スレッド+Eコア8基8スレッド)またはCore i7-1360P(同)を搭載している。メモリは個人向けのCore i5構成が8GB、他の2モデルが16GBを備える(LPDDR4X規格:増設/換装不可)。ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は個人向けのCore i7構成が1TB、他の2モデルが512GBとなる。OSは個人向けモデルがWindows 11 Home、ビジネス向けモデルがWindows 11 Proをプリインストールする。
ディスプレイは14型IPS液晶で、以下のスペックを備えている。
・最大解像度:1920×1200ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大60Hz
・最大輝度:350ニト
・表示色数:約1677万色(DCI-P3 99%カバー)
WebカメラはHD撮影に対応するものを備える。電源ボタンには指紋センサーを統合している。ビジネス向けモデルは、独立したTPM 2.0チップも搭載している。
ポート類は、左側面にHDMI出力端子、Thunderbolt 4端子×2と3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子を、右側面にmicroSDメモリーカードスロットとUSB 3.2 Gen 2x1 Standard-A端子×2を備える。Thunderbolt 4はUSB PDによる電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力を兼ねている。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(6GHz帯対応のIEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。
バッテリーの容量は72Whで、駆動時間は最長で37時間となる。ボディーサイズは約313.4(幅)×215.2(奥行き)×16.8(厚さ)mmで、重量は約999gだ。
LG gram 16
LG gram 16の新モデルは、個人向けのCore i7/オブディシアンブラックの1モデルのみとなる(Office Home & Business 2021付属)。4月上旬の発売を予定しており、税込みの想定販売価格は30万円前後となる。
CPUはCore i7-1360Pを搭載し、メモリは16GBを備える(LPDDR4X規格:増設/換装不可)。ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は1TBとなる。OSはWindows 11 Homeをプリインストールする。
ディスプレイは16型IPS液晶で、以下のスペックを備えている。
・最大解像度:2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大60Hz
・最大輝度:350ニト
・表示色数:約1677万色(DCI-P3 99%カバー)
バッテリー容量は80Whで、駆動時間は最長約30時間となる。ボディーサイズは約355.9(幅)×243.4(奥行き)×16.8(厚さ)mmで、重量は約1190gだ。
他の主要な仕様は、14型の新モデルと同様だ。
●独立GPU搭載モデルも用意した「LG gram 17」
「LG gram 17」の新モデルのラインアップは、個人向けモデル(Office Home & Business 2021付属)、ビジネス向けモデル、外部GPU付きモデルの計3機種で、カラーはオブディシアンブラックのみとなる。
個人向けモデルとビジネス向けモデルは3月下旬の発売を予定しており、税込みの想定販売価格はそれぞれ31万円前後、23万円前後となる。外部GPU付きモデルは4月下旬の発売を予定しており、税込みの想定販売価格は36万円となる。
個人向けモデル/ビジネス向けモデルの概要
CPUは個人向けモデルがCore i7-1360P、ビジネス向けモデルがCore i5-1340Pで、メモリは16GB(LPDDR4X規格:増設/換装不可)を備える。ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は個人向けモデルが1TB、ビジネス向けモデルが512GBとなる。OSは個人向けモデルがWindows 11 Home、ビジネス向けモデルがWindows 11 Proをプリインストールする。
ディスプレイは17型IPS液晶で、以下のスペックを備えている。
・最大解像度:2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大60Hz
・最大輝度:350ニト
・表示色数:約1677万色(DCI-P3 99%カバー)
WebカメラはHD撮影に対応するものを備える。電源ボタンには指紋センサーを統合している。ビジネス向けモデルは、独立したTPM 2.0チップも搭載している。
ポート類は、左側面にHDMI出力端子、Thunderbolt 4端子×2と3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子を、右側面にmicroSDメモリーカードスロットとUSB 3.2 Gen 2x1 Standard-A端子×2を備える。Thunderbolt 4はUSB PDによる電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力を兼ねている。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(6GHz帯対応のIEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。
バッテリー容量は80Whで、駆動時間は最長約27時間となる。ボディーサイズは約380.2(幅)×260.1(奥行き)×17.8(厚さ)mmで、重量は約1350gだ。
外部GPU付きモデル
CPUはCore i7-1360Pで、メモリは16GB(LPDDR5規格:増設/換装不可)を備える。外部GPUのないモデルと比べると、メモリのアクセス速度が向上している。外部GPUは「GeForce RTX 3050 Laptop」となる。
ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は個人向けモデルが1TBだ。OSは個人向けモデルがWindows 11 Homeをプリインストールする。
ディスプレイは17型IPS液晶で、以下のスペックを備えている。
・最大解像度:2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大60Hz(可変リフレッシュレート時は31〜144Hz駆動可能)
・最大輝度:350ニト(可変リフレッシュレート時は400ニト)
・表示色数:約1677万色(DCI-P3 99%カバー)
WebカメラはフルHD撮影と顔認証に対応するものを備える。指紋認証には対応しない。
バッテリー容量は90Whで、駆動時間は最長約23.5時間となる。ボディーサイズは約378.2(幅)×258.8(奥行き)×17.8(厚さ)mmで、重量は約1350gだ。
他の主な仕様は、先に紹介した2モデルと同様となる。
●USB PDのパススルー給電に対応した新型「LG gram +view」
モバイルディスプレイ「LG gram +view」の新モデル(16MR70)は、旧モデル(16MR40)では非対応だったUSB PD規格のパススルー給電(最大出力45W)に対応したことと、専用ユーティリティー「LG Switch」をインストールすることで縦/横表示の自動切り替えや画面分割を行えることが特徴だ。税込みの想定販売価格は5万円前後となる。
主な仕様は以下の通りとなる。
・ディスプレイ:16型IPS液晶
・最大解像度:2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)
・リフレッシュレート:最大60Hz
・最大輝度:350ニト
・表示色数:約1677万色(DCI-P3 99%カバー)
・接続ポート:USB 3.2 Gen 1 Type-C端子×2(USB PDパススルー給電対応)
・消費電力:8W(待機時は0.5W)
・ボディーサイズ:約360(幅)×246(厚さ)×8(奥行き)mm
・重量:670g(スタンド込みで約920g)
●今後発表予定のノートPCも参考展示
今回の発表に合わせて行われた報道関係者向け発表会では、これから国内で発売される予定のノートPCも展示されていた。
LG gram 2in1 16
16型のコンパーチブル式2in1ノートPC「LG gram 2in1 16」の新モデルは、2022年モデルのCPUをCore i7-1360Pに変更し、基本性能を向上したという。発売時期や価格については、後日改めて発表される。
主な仕様は以下の通り。
・CPU:Core i7-1360P
・メインメモリ:16GB(LPDDR5:増設/換装不可)
・ストレージ:512GB SSD(PCI Express 4.0接続)
・ディスプレイ:16型IPS液晶(2560×1600ピクセル、タッチ/ペン対応)
・バッテリー:80Wh(最長22.5時間駆動)
・ボディーサイズ:約356(幅)×248.3(奥行き)×16.95(厚さ)mm
・重量:約1480g
15.6型で約998gの「超軽量モデル」
4月に発表される15.6型の「超軽量モデル」は、15.6型の有機ELディスプレイ(アスペクト比16:9)を搭載しつつも、ボディーの厚さを約1.1cm、重量を約998gに抑えたことが特徴だ。モデル名を含む詳細な情報は、4月に改めて発表されるという。