漆製品の企画製作などを手掛ける浄法寺漆産業(盛岡市、資本金300万円、松沢卓生(たくお)社長)は、自動車の内装部品に県産漆を活用する技術開発に乗り出す。9月ごろまでに試作品を完成させ、金ケ崎町に岩手工場を構えるトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)などに提案する予定。自動車産業に本格参入した県内漆関連企業はなく、県産漆の付加価値を高める試みとして注目される。  計画では、内装部品の素材であるポリプロピレンやウレタン樹脂など合成樹脂に塗る技術を確立し、車のダッシュボードパネルやシフトノブ、スマートキーでの実用化を目指す。  表面が滑らかな合成樹脂は漆器で用いる木材に比べて塗膜が剥がれやすく、自動車メーカーの耐久性基準のクリアが課題だった。浄法寺漆産業は岩手大で開発された分子接合技術で合成樹脂と化学的になじませ、塗膜の強度を高める。  開発に当たっては県工業技術センターと連携。東経連ビジネスセンター(仙台市)の助成事業100万円の支援を受ける。