(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)

 高度経済成長期、日本は「庶民のマイカー」時代へ突入した。

 当時、クルマ選びの対象はセダンが定番で、「カローラにしようか、サニーにしようか」──そんな声が一般的だった。

 時は流れて2019年、「マイカー」は死語になり、庶民のクルマは軽自動車やミニバンへ移行した。カローラセダン新車購買者の平均年齢は、なんと70代に突入(トヨタ調べ)。若者から「セダンはキモイ」などと言われていることがネットで話題になる時代になった。

 そうした中、9月17日、カローラが第12世代へと進化した。昨年(2019年)7月には派生車「カローラスポーツ」が先行して登場しているが、本家「カローラ」は今回が正式フルモデルチェンジとなる。

全国のディーラー関係者が集結

 お台場にあるトヨタ商業施設「メガウェブ」(東京・青海)で開催された記者発表会には、在京キー局のテレビカメラがずらりと並んだ。日本車ビッグネームのお披露目なのだから、この盛り上げりはうなずけるが、驚いたのは来場者の職種だ。ざっと300人のうち、筆者を含めた報道関係者は100人前後。残り200人のほとんどが全国のトヨタディーラー関係者なのだ。こうした光景はトヨタに限らず新車発表会では異例だ。これは、トヨタが2020年5月から全国で実施する「全店舗全車種併売」に関係する動きなのかもしれない。