スピーディーな変革を行うための3つの肝

 2018年、もう一つの大きな変化として、グローバルビジネスユニットの誕生があります。それまで、それぞれのビジネスの中で営んでいた海外事業を集約したのです。グローバルビジネスユニット長は外部から招聘し、真のグローバルカンパニーになることを目指して、さまざまな改革を行いました。そうした中、私もグローバルビジネスユニットのCFOとして、NECに入社しました。

 現在、グローバル部門の売上高は約4500億円、会社全体の16%ですが、当時2018年の営業損益はマイナス216億円でした。2019年にマイナス32億円、2020年には75億円の黒字に転換することができました。

 ここで少し、私自身の経験から得た“変革の肝”についてお伝えます。


拡大画像表示

 私は、コカ・コーラで、ボトラーの再編を仕掛ける立場と統合を実行する立場の両方を経験しました。2013年に誕生したコカ・コーライーストジャパンでは、わずか半年間で、4つのボトラー社の経理部門を1つに統合するとともに、26の子会社を4社にまで集約しました。

 こうしたスピーディーな変革を行うために肝となる重要な点が3つあります。1つ目は、ビジョンとプライオリティ。2つ目は、勝つチームをつくること。3つ目は、コミュニケーションです。

 2020年1月に私がNECに入社してから、540日が経過しています。スピーディーな変革のために、半年単位でPDCAを回してきました。

 最初の180日間では、アセスメントを行って課題を明確にし、戦略を立案。また、アクションを実行して、勝つためのチーム再編を行いました。

 そして、コミュニケーションです。コロナ禍の影響で現地へは行けなくなりましたが、海外子会社のCFO全員と毎月、1 on 1ミーティングを続けています。コミュニケーションが深まるだけでなく、彼ら自身の変革、意思決定の助けになることを実感しています。

 次の180日間では、海外のメンバーを巻き込んでグローバルファイナンス・ビジョンをつくりました。また、戦略的な取り組みとして、グローバルの内部監査チームとグローバル・シェアードサービス・プロジェクトの立ち上げを行いました。