「アセスメント」「チーム編成」「グローバル標準の実現」と進める

 前項で述べた概要についてご説明します。まず、最初に実施したアセスメントの結果です。


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 1つ目の課題は、低収益の事業や地域があり、資産効率性が悪化していること。2つ目はデータがバラバラなこと。私の統括するファイナンス組織に何人いるか、ということさえ「海外については分からない」という状況でした。データが各地に分散しており、集約して見ることができない。これは、非常に大きな問題でした。

 3つ目はガバナンスが弱いエリアがあるということ。4つ目はカルチャーの問題。「日本(国内) VS 海外子会社」という構図があり、ONE TEAMでないこと。変革しようという挑戦するカルチャーがないことです。これらの課題に対応するアクションを策定しました。

 次に、チームの再編です。下図の左から、現在の右へと再編しました。GBU CFO(グローバルビジネスユニットCFO)の私の下にFP&A(ファイナンシャル・プランニング・アンド・アナリシス)、コントローラー、海外CFOがいます。ファイナンスを集約することで機能軸での能力を強化し、人材を流動化させて全体の底上げを図っています。


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 ユニークな機能としては、「デュアルレポート」があります。私自身もグローバルビジネスユニット長とグループCFOの両方が上司となっています。同時に私の下にいるFP&A長も、私と各事業部長の両方の直属部下であり、海外CFOも私と各子会社社長の直属部下、という形でつながっています。

 戦略的な取り組みとしては、前述のようにグローバル標準のシェアードサービス組織をつくるプロジェクトを立ち上げています。ITシステムを共通化し、プロセスを標準化し、ファイナンスのオペレーションを一つに集約します。これにより、グローバル標準の強固な土台をつくっていきます。

 もう一つがグローバルの内部監査チームの立ち上げです。従来からNECにあった内部監査チームは、グローバル企業のものとは役割や位置付けが異なりました。ポイントは3つあります。

 1つ目は内部監査の項目。内部規定のチェックだけでなく、地域のビジネス特性や状況に合わせて、潜在的なリスクを深掘りできる検査項目にしています。2つ目は、チーム編成。これまでは日本人のチームでしたが、グローバルのメンバーも入れてダイバーシティに富んだチームをつくりました。3つ目は、監査結果の位置付けです。次のアクションにつながり、経営陣が使える内部監査レポートを作成することをミッションとしています。

 最後に私たちが情熱と誇りをもって掲げるグローバルファイナンス・ビジョンをご紹介します。


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 NECグループ全体の企業価値向上のために、プロフェッショナルスキルを高め、ビジネスの意思決定に資する知見を提供し、高い倫理観をもってコンプライアンスを確保し、利益ある成長のためにアクションを起こし、グローバル ONE TEAMとしてコラボレーションを深めていきます。

 このグローバルファイナンス・ビジョンは私たちが目指す成長の方向性であり、今年のグローバルファイナンス本部の一人ひとり目標はこれをベースにつくっています。引き続き、変革を一歩一歩進めてまいります。

(JBpress)