米メタ(旧フェイスブック)の内部文書が米国で物議を醸している中、この問題が欧州に波及しEU(欧州連合)でより厳しい規制を目指す動きが加速している。米ウォール・ストリート・ジャーナルが11月8日に報じた。

欧州委員「メタにより重い責任を」

 欧州委員会のティエリー・ブルトン委員(域内市場・産業・デジタル単一市場担当)は、内部告発者の一連の証言を踏まえ、「欧州は規制強化に真剣に取り組んでいる。EUは22年前半の法制化を目指し迅速に動く必要がある。スピードがすべてだ」と述べたという。

 欧州委は20年12月、米国のテクノロジー大手を念頭に置いたデジタル規制法案を公表した。「デジタルサービス法(DSA)」と「デジタル市場法(DMA)」の2つからなるもので、20年前に制定された現行法の大幅改正を目指している。

 このうちのデジタルサービス法では、フェイスブックなどのSNS(交流サイト)運営大手に投稿コンテンツに対するより重い責任を負わせ、監視やリスク軽減などの措置を義務付けることを狙っている。法案を修正し、適用範囲を「有害の恐れのあるコンテンツ 」にまで広げるよう求める議員もいるという。

欧州飛び回る内部告発者のホーゲン氏

 メタを巡っては、元社員のフランシス・ホーゲン氏による内部告発が米メディアに報じられ、同社に対する批判が高まっている。ホーゲン氏は、米議会の公聴会で証言した後、欧州に飛び英国やドイツの議員らと会談した。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、11月8日には欧州議会の公聴会でも証言した。同氏は週内にもパリに行き、同様の会談をフランスの議員と行うという。