ロイターによると、テスラは品薄の半導体を代替品に置き換えて生産への影響を抑えた。独フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディースCEO(最高経営責任者)は、「新たな半導体に対応させるために、わずか2〜3週間でソフトウエアを書き換えるテスラの能力は見事だ」と評価しているという。

 競合自動車メーカーが部品メーカーに大きく依存しているのに対し、テスラはより多くのハードウエアやソフトウエアを自社で設計・開発している。イーロン・マスクCEOは、「当社は他社に比べてあきれるほど垂直統合型だ。複雑なソフトウエアのほとんどを自社開発しており、それらが当社の“走るコンピューター”で実行されている」と説明している。

 ロイターによると、テスラではプリント基板や運転支援システム用の半導体も社内で設計している。自動車用シートやバッテリーセルなどの部品も自社開発しているという。

半導体メーカーと直接取引

 20年、新型コロナの感染拡大とロックダウン(都市封鎖)措置による需要低下を受け、多くの自動車メーカーが半導体の発注量を減らした。だが、テスラは自社EVの需要急増を予測し、生産計画を縮小しなかった。こうした施策によって半導体危機を回避できたという。

 多くの自動車メーカーが、半導体の供給を部品メーカーに頼っているのに対し、テスラは半導体メーカーと直接取引している。このことも同社が素早い行動を取れた要因だと、専門家は指摘しているという。

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(小久保 重信)